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心理勘定と行動経済

ハウスマネー効果

ハウスマネー効果と言う言葉をご存知でしょうか?
別名あぶく銭効果とも言います。
ハウスマネーのハウスは家ではなく、
カジノの事を意味します。
カジノには、
「playing with the house’s money」
と言う言葉が存在します。
これはギャンブルの用語なのですが、
「家のお金」は「カジノのお金」
と言う意味です。
要約的には、
カジノで遊べばカジノでお金を獲得しますので、
カジノのお金を使って、
「ギャンブル」をしている事になります。
プレイヤーはカジノ(家)のお金で遊んでいます。
「自分のお金」を危険にさらすことなく、
何かをしていると言うのに使う表現だそうです。

心の中に家計簿

消費者が、
「心の中に家計簿」のような帳簿を持つ事は大切です。
そこで収入や支出を記入して、
勘定毎に資金管理をする事が【心理勘定】です。
例えば…
カジノで一発儲けた10万円!
汗水垂らして稼いだ10万円!
同じ価値として扱えますか?
と言う質問がありますね?
無意識に色分けしてしまうのが人間なのです。

棚からぼた餅は危険

こんな残念な話があります。
「相続や保険金で大金を手にした人の8割が、
人生を狂わせる」
「お金を貯められない人」の最たるものは、
「何とかなる」と思っている人だそうです。
ドキッ!
としますね。
大規模な遺産を相続や、
多額の生命保険金を手に入れる…
何かありがちですよね。
長い期間今まで
節約して慎ましい生活を送っていたとしても…
急に数千万円といった大金を手にすると、
人間は金銭感覚が変わってしまうと言われています。

元々無かったお金、ではない

「住宅ローン」や「自動車ローン」を、
借りている個人がいたとしましょう。
その方が、
「親から多額の資金を相続」したとします。
通常であれば…
ローン返済に充てる事が望ましいですよね?
しかし…
「元々無かったお金」
と言う色がついてしまう事が起きて…
「もっと増やすには?」と言う欲が出て、
銀行マンや証券マンに相談したら…
リスクの高い投資信託や、
不動産投資の紹介で失敗をして、
全額消えてしまう…
と言うのも少なくないそうです。

ブレークイーブンとスネークバイト

少し経済的な話で今日は終わらせますが…
人間は損失をしてしまうと、
取り戻そうとして、
普段よりもハイリスクな行動を取る、
心理状態に陥りやすくなります。
これがブレークイーブン効果です。
その逆に損失をした場合、
そのまま損失が膨らむように感じてしまい、
リスクを取らなくなる心理が働きます。
これがスネークバイト効果です。
スネークバイトは、
「蛇に噛まれる事」を例えた言葉です。
蛇は頻繁に人を噛むことはないですが、
一度噛まれると必要以上に慎重になりますね?
これが損をすると、
必要以上に損をするのでは?
と言う心理が働くのです。

心理勘定と行動経済

今回の記事は、
今の現状で私が心配する事ではないですが(笑)
しかし今の日本国が向かっている現状や、
政策の一環を見ていますと…
このままでは知識がないと損をする!
と感じてしまいます。
低金利継続による
「企業年金の確定拠出年金への移行」
これは個人に運用責任を負わせると言う事に繋がります。
少し前に話題となった、
「老後2,000万円問題」
から読み取る資産運用の推奨を踏まえると…
政府が「貯蓄から投資」へ向かわそうとしている、
と言うのが見えていますね…
人間は75歳を超えるとお金を使わなくなります。
これは統計上出ています。
後期高齢者の年齢になりますので、
身体も動きにくくなるのです。
もし!この記事を読んで、
「遺産相続」や「生命保険」が入った方は、
心理勘定と言う言葉を思い出して下さい。
投資が悪い訳では無く、
投資のやり方があると言う事と、
「資産と負債」両面を総合的に勘定して、
効率的に資金運用・借入するやり方がベストだと言う事です。
今回は少し真面目な記事となりました。

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