様子が変な人たち1

春休みに遊ぼうという約束をし、空いている日を送ってくれた友人ももこ(偽名)。そして返事をしていなかった私。

ももこから追いLINEがピロリ
「四国車旅いこー!」

おー。と思って空いている日程を送った。

多分ほんとに「おー。」と思ったんだろう。
後からLINEを見返すと、四国車旅いこー!と言われ、うんともすんとも内容には触れず、ごく当たり前かのように日程のみを送っていた。

私は連絡しなかったことを4万回くらい謝るべきだし、「四国車旅!?なにそれチョー楽しそう!」と非日常の未来に対して盛り上がるべきだし、友人も「日程どーなっとる?」と私を責めるべきだし、「行かへん?」と提案程度から会話を始めるべきだ

なんだか、他人の旅行を計画しているような感覚で話が進んでいく


若者には"1"に価値を見出す文化が確かにあると思う。世界一周、日本一周、琵琶湖一周、島一周
別に2週目突入してもいいのにね(^。^)

例に漏れず、私たち2人も四国を一周するかのような会話になっていく。しかし私とももこの会話はどこか後ろ向きだった(と思う)

「車の保険って交代で運転するときどうしたらいいんかな」
「さっきめっちゃ適当に保険乗り換えたでよーわからんw」
「てかETC持ってる?」

車で旅行する世の中の大学生は、このようなことを乗り越えた上であんなに何事も無かったかのように楽しんでいるのか…
と思った矢先、徒歩で琵琶湖一周してみないか?という提案がきた

車じゃなければなんでもいいという極端な思想になるくらいには、保険、移動時間もろもろに辟易していた私たちは、"歩き遊び"を考えた

2022年3月4日金曜日、23時11分から同日23時26分までの15分間の慎重な話し合いを経て、このような計画に帰着した

ぶっちゃけ、この話し合いがピークで、当日はなんやかんや車使って、温泉に行ったりするものだと思い、詳細はなーーーーーんも決めず、集合の日を迎えた

2022年3月14日19時3分
ももこが駅まで迎えに来てくれた

「えっwwwどうする?w」
それもそのはず、なんとなく泊まるんだろうな〜とは思っていたが、宿泊先を決めていない。
下宿をしていた私を、ももこも、私自身も頼りにしていたのに、思いの外早く引っ越し作業をしていたため、下宿先には布団もカーテンも残っていない

ゲラゲラ笑いながら、とりあえずスーパー銭湯行こかwと、隣に宿泊施設も兼ね備えているスーパー銭湯に向かった

「この看板、謎解きに出てきそうやなwwwww」と、ここまで何も計画してなくてもなおヘラヘラしてるお前らが1番の謎だわと言いたくなるような様子で、チェックインに向かった

なんとツインルームが一室だけ空いていたのだ!それも禁煙!

「ツインルームだけにツイてるってか!あはは!」と即決、19時26分客室に到着した

19時33分、ペラペラの館内着に着替えお風呂にキャピキャピ向かう

人を避けて避けていたら最終行き着いたのは、すこぶる浅いお湯の露天風呂だった。普通に座るとおへそが出るくらい浅い。浅いな〜さみ〜😅と思って横を見たら、ももこは寝っ転がり、両足を抱え、なりふり構わない格好をしていて、「なりふり構ってない人だ!」と嬉しくなった。
服を着て同じポーズをしててもどうってことないのに、素っ裸になった途端、ものすごい格好に見えた。まあでも、どんなポーズでもそうか笑

その後、サウナをどうしようか悩んでいたら、清掃のおばさんと目が合った
ものすごく丁寧にサウナの入り方を教えてくれた、気がする。
お風呂の空調音や湯気も相まって正直あまり聞き取れなかったし、おばさんの顔も見えにくかったが、親切だったのは確かだ
話を聞いたからというよりは、冷えた体を温めるためにサウナに入ったのも、サウナ・トークの仮説の1事例として挙げたい

お風呂から上がり、休憩ルームに入る
各々が漫画を読んだり、携帯をいじったり、男子高校生と思しきひとたちはボードゲームをしたりとなんとも平和ボケした空間だ
ももこは開口一番、ボードゲームをしよう!と貸し出し用のボードゲームを漁る
2人で…?
と思いつつ、カードゲーム「ラブレター」のルールを2人用に大改変して楽しんだ。

ももこが二つ目のゲーム「海底探検」を取りに行っている間、平和ボケしてそうでしてない人間の存在に気付いた
私たちの横のコタツでパソコンを開いていたおじさんが、なんと取引先と思われる人と仕事としてビデオ通話していたのである。

この場所、この時間に、その格好(ペラペラの館内着)で!?
変な会社員だ…と思いながら、海底探検をまたルール改変しながら楽しんだ。このゲームはサイコロを振って遊ぶゲームだ。

机の上でカランコロンと転がるサイコロ
隣で会議する会社員
「いやぁ隣でちょっと女の子たちがゲームして遊んでましてw」という声

変な会社員に変なやつら呼ばわりされた!と衝撃を受けながらも、ゲームが入れてあった箱の中に向かってサイコロを振り、音が鳴らないようにしようと提案した。

価値観の違う人たちが、なんとか妥協点を擦り合わせて世界はできたんだなあとしみじみ思った
やっぱり海底を探検すると、規模の大きなことを考えてしまうな

ひとしきりボードゲームを楽しみ、時刻は23時過ぎ。24時まで漫画を読もうということで、ももこは七つの大罪1~3巻を、私は死役所の1~4巻を持って穴蔵みたいなところに向かった。ももこは、翌日から始まる市内の保育園の行き順等を入念に調べてくれ、1ページも読まずに漫画を返していた。私は、せっかくやし…と無理やり読み進めたが、ももこが調べて送ってくれたGoogleマップの引くほど長いリンクをスクロールしながら笑っていたら24時になっていたため、1巻だけ読んで返した。調べてくれてありがとう

翌日に備えて寝ようと部屋に戻ると、隣の部屋からすごい勢いで話し声が聞こえる。内容までは分からないが、とにかく文字量が多い。声の感じから60代の女性と思われるが、滋賀サイファーか…?と疑うくらいよく喋っていた

あ、寝る、寝る寝る…と思った瞬間、「(ガチャ)じゃあまた明日ね〜おやすミ〜☆」と少し鮮明になったおばさまたちの声。3人以上!?仲良しおばさん!!!と思った次の瞬間には眠りについていた。

2022年3月15日7時30分過ぎ
目が覚めると既に隣の部屋の仲良しおばさんたちはお喋りをしていた。朝からなにを話しているのだろうか、起き抜けにどうしても話さなければいけないことなんて、夜に見た夢の話くらいではないか?忘れないように…って。

おばさん(決めつけてる)になっても、夢の話をしていたいという夢が出来た

やっと歩き遊び実行日の朝になったが、まだまだまだまだ長くなる
また時間を見つけて必ず書き上げます


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