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プラスチックは悪なのか

答えはノーだ。

プラスチックは人類の繁栄に貢献している。

清潔で安価であり、加工もしやすい。しかし、その便利さから生産され過ぎ、陸に溢れ過ぎた物質が海に流れている。

地中から掘り出された石油が加工され、捨てられて海に沈んでいる。

この流れは自然の流れかもしれないが、生命にとって自然の時の流れは遅すぎる。プラスチックが海に流れて分解されるまでに400年かかると言われており、海の処理能力を超える恐れがある。

去年の6月8日、私は愛する魚のために新しい道を切り開く決断をし、海洋保護企業 THE OCEAN INNOVATION(旧 Ranchu)を立ち上げました。

THE OCEAN INNOVATION のロゴタイプ

海のゴミ問題は、地球に住む私たちにとって深刻な課題であり、解決を急ぐべき問題です。

私は、海洋プラスチックや環境問題全般、企業のCSR活動について一年以上、深く考え続けてきました。

プラスチックは、人類の進歩に貢献してきた素晴らしい素材です。

しかし、その便利さが生み出した海洋ごみ問題は、私たちが目を逸らしてはならない現実です。

代替素材の使用、リサイクル推進など、多くの解決策が提案されていますが、それぞれに課題があります。

解決策として提案されているのは、プラスチックの代替素材の使用とリサイクルの推進です。

スターバックスでは使い捨てプラスチックの容器から洗って再利用するグラスが使用されるようになり、日本でもレジ袋の有料化によりマイバッグの使用が増えました。

また、廃ペットボトルのリサイクルも進んでいます。

しかし、これらの方法にも欠点がある。プラスチックの代替素材は、プラスチックよりも環境負荷が高い場合があり、かつ消費者のニーズに合わない場合があり、紙ストローなどは不便であると感じる人もいる。リサイクル推進も、プラスチックを使い続ける限り海に流出するゴミ問題は解決しない。

紙ストローについて面白い記事があるので興味がある方は読んでみてください。

2015年にコスタリカで撮影されたウミガメの鼻にストローが突き刺さった写真が世の中に広まり、ストローは、海洋ごみの象徴としてあげられています。

皆さんも一度は見たことがあると思います。

ここでストローの問題を議論したいのだが、ストロー問題を語る上での視点を整理しなければならない。
大別すると
・海洋汚染
・地球温暖化
この2点に分けられる。

海洋汚染の視点では、プラスチックごみが海に流出することの懸念があること。
地球温暖化の視点では、そのライフサイクルで排出する二酸化炭素が多いことの懸念があることです。

もう少し具体的に解説すると、以下のようになります。

海洋汚染を防ぎたい立場からすると、プラスチックのストローを廃止したい。なぜなら、海の生物を傷つけ生態系を破壊する恐れがあるからだ。また、マイクロプラスチックの有害物質を生物濃縮により、人間にも影響を及ぼす可能性がある。

地球温暖化を防ぎたい立場から考えると、二酸化炭素の排出量を減らしたいから、紙ストローを使うと地球温暖化を助長してしまう。また、原料のパルプは木のため森林伐採やパルプ製造の際に尚且つ、地球温暖化を防ぐことで今あるサンゴ礁の保存につながる。

このようにストローは、ジレンマが生じてしまっています。


私は、これらの課題を乗り越え、新しいソリューションとしてオーシャンクレジットを提案します。

これは、カーボンクレジットの海洋ごみ版で、海洋プラスチック回収の権利を売買です。

カーボンクレジットについて知らない方向けに分かりやすい記事を見つけました。
カーボンクレジットとは


例えば、カフェのオーナーが提供した使い捨てプラスチックと同等のクレジットを購入することで、 お店として使い捨てプラスチックを提供しながら海の環境問題に貢献することができる。

ストローに置き換えると、提供したプラスチック製ストローと同量のクレジットを購入することで海に存在するごみの総量は変わらず、紙ストローを選択しないことで二酸化炭素の排出を抑えられます。

提供した使い捨てプラスチックと同等のクレジットを購入することで海洋プラスチックニュートラルの状態を実現します。

とても合理的ではないでしょうか。

このシステムは、使い捨てプラスチックの環境への影響を最小限に抑え、コストも効率的に管理することができます。

理想は、使い捨てプラスチックと同等のコストで環境に優しい素材が市場に出回ることであるが、その素材が販売されるまでの間、今取り組めるサービスが必要である。オーシャンクレジットはその一つの解決策であると言えます。

私の意見はあくまで一つの視点に過ぎませんが、私たちが共に考え、行動することで、海の環境問題の新しい未来を築くことができると信じています。

新たなサービスのローンチを前に、私の思いをここに記しました。

私たちの地球、私たちの海を守るために、できることから取り組んでみませんか。

フィリピン ネグロス島

魚がよろこぶ海へ、小さなことからがんばろう。
THE OCEAN INNOVATION
大束良明

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