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SAP利用企業の課題解決 - ローコードプラットフォームOutsystemsの活用事例

ドイツ SAP社のERPは世界一の業務パッケージで、グローバルで多くの企業様に使われています。SAPを利用している企業様でも、ローコードプラットフォームとしてOutsystemsを活用されている企業様が増えてきています。今回はSAPを利用している企業様が、どのようにOutsystemsを活用しているのか、これから何回かに分けてご紹介したいと思います。今回は、企業様が持たれている課題に対して、現在利用しているSAPを活用しながら、どのようにOutsystemsを解決手段として使われたかについてです。

最初の2つの事例は、システムへのニーズの増大、対応スピードの要求を解決していくためにとった2つのSAP利用企業様の取り組み、最後はSAPを定着させ、効果的に使うためにOutsystemsを活用した取り組み。合計3つの事例をご紹介します。

システム増大による業務の非効率化とカスタマーエクスペリエンスの低下

一つ目はメキシコ最大手のロジスティック企業 Estafeta社です。1990年からテクノロジーへの投資を積極的に行ってきたEstafeta社。2000年に入ってからはSAP ERPを含めて多くのテクノロジーを更新してきました。しかし、ときがたつにつれて、システムが多岐にわたるため連携が困難になり、作業の非効率化やカスタマーエクスペリエンスが低下するという課題を抱えるようになってきました。

これらの問題を解決するために、Estafeta社は2015年に Outsystemsを新しいアプリケーションのプラットフォームとして採用します。最初に開発したシステムは、顧客と従業員が集荷の予約、荷物の追跡、その他の情報の確認を行うことができるWebおよびモバイル対応のアプリケーションで、4人のチームでたった11週間でリリースすることができたとのことです。これまでの開発であれば、大規模なチームで6カ月はかかっていた規模のシステムです。これを皮切りにルート計画、CRMなどのコアシステム、POSなどを含めた顧客システム、モバイルアプリなどあらゆるアプリケーションを次々とリリースし、業務効率化とカスタマーエクスペリエンスの向上を実現しました。

コロナ渦においても、ソーシャルディスタンスのガイドラインに沿った接客方法の見直しなどで新しい業務システムが必要となり、薬局専用速達アプリや配送時非接触サインなどのアプリケーションをそれぞれ2-6日以内に次々とリリースして、新しい業務に対応するシステムを提供することができています。詳細は下記の事例をご参照ください。

ニーズ拡大に対応するためのSAPカスタマイズにかかる多くのコストと時間

SAPを導入するプロジェクトにおいて、システム部門も導入パートナーも、なるべくカスタマイズをさけ、標準的、統合的なメリットを多く得たいと考えています。中東およびアフリカ地域で主要なテクノロジーブランドを扱う Redington Gulfもそういった考えを持っていましたが、時を経るにしたがってニーズの拡大が増大し、標準的な機能だけでは対応できない要件が出てくるようになってきました。もし、カスタマイズをするとなると、それに対するコストや時間が多くかかり、何より今後のSAPのアップグレードの大きな足かせになると考えていました。

その中の大きなシステムがリベートプログラムでした。Redington Gulf社は数百社のテクノロジーブランドの製造元と取引しており、絶えず変更されるリベート管理と取引の手入力に11人ものメンバーが常時作業していました。SAPカスタマイズのコストや時間を極力減らし、圧倒的な開発運用生産性があるOutsystemsを導入することによって、このリベートプログラムを開発、管理するようにいたしました。その結果、開発スピードを2倍、データ入力時間を33%削減しています。一番大きな効果としては、将来的なSAPのアップグレードのリスクやコストを圧倒的に削減できたことではないかと考えます。

SAPを定着させるためのユーザーインターフェースの開発

ある世界的な化学メーカーは、SAPの導入当初、従業員にSAPシステムが浸透しないという問題に悩んでいました。モバイルアクセスができないことや、SAPの使用方法がよくわからないことで、データの入力、更新が遅れたりするケースが多く見受けられたようです。

この問題を解決するために、SAPのBAPI含めて3,000以上のコネクターを持ち、Web/モバイルアプリ開発を一度にでき、モバイルネイティブアプリを実現できるOutsystemsを導入し、2人の開発者で3年足らずで35のアプリケーションを開発、リリース、運用をされています。これらのアプリケーションは販売、研究開発、受注・回収、人事、資産管理、PLM、調達・決済、価格設定、調達、製品安全性、IoTなど、ビジネスのほぼすべての領域において、開発されたものです。

その結果、現在では4,000人以上の従業員と、数万のサプライチェーンパートナーが時間や場所を問わず必要な情報に簡単にアクセスでき、SAPのデータは常に最新の状態になっているとのことです。

開発運用のプラットフォームであるOutsystemsの適用範囲は非常に広く、どのように活用するかというのは、実際に効果を実現されている企業様の事例を知ることが一番だと思います。上記以外にもいろいろな事例をWebサイトに掲載しております。英語の事例も多いですが、順次、日本語の事例、また国内の事例も増やしていっております。ローコードプラットフォームを検討される際には、ぜひご活用いただければと思います。

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読んでいただきありがとうございました!

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Outsystemsでは、個人で使ってみることができる無償のプログラムを用意しております。

赤い"無償トライアル"のボタンを押して、登録画面から会社情報を入れれば、統合開発環境のService Studioをダウンロードできます。クレジットカード情報など入れる必要はありません。ただ、まだ英語の表示になっていますので、ご容赦ください。

また、下記のサイトで無償の体験ワークショップを月に1回やっています。今年はあと3回、以下の予定です。下記のサイトからご登録可能です。

10月20日(水) 13:00-16:00
11月24日(水)13:00-16:00
12月15日(水)13:00-16:00

興味を持たれた方は、ぜひ、触ってみて、体験セッションにご参加ください!よろしくお願いします。



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