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どっちがパ〜ンダ?

 高齢者向けの講演会でお話しする機会があり、その時に登壇されていた特別支援学校の校長先生と意気投合しました。そこから始まったご縁で、特別支援学校のICT外部専門家として学校に通い、先生方や保護者・生徒との相談会をする役割を、いまでも続けています。

 それでも私はやってしまった間違い。

 これは、学校とは別に自宅訪問した小学2年生の女の子。座ったりお話しができないけど、手の動きでスイッチを使ってiPadを操作できるという話しになりました。何も言わないけれど、頭の中はいろんなことが他の人より高速に回転してそうな感じでした。

 スイッチ押したらキラキラ光るとかぶぶーと音がなるというのではなく、興味ある音楽がかかるとなれば喜ぶかな?と思い「アンパンマンはどうかな?」「虹の向こうにがいいかな?」と話しかけたら、一瞬動きが止まってじっとこちらを見るんです。一瞬ですけどね。

 彼女の好きなのは、イケメンのバンドだった。「アンパンマン?子どもじゃないのよ?」と言いたかったのかもしれない。
あぁ決めつけてた。かわいい子だったし、アンパンマンなら無難にみんなが好きかもしれないと思って、ついそう言ってしまった。そして私は「あなたもそうなんだ」と切られたかもしれない。信頼回復には時間がかかる。

 決めつけない・そして考える。

 このことを忘れてはいけない。よく忘れるから何度も自分に言い聞かせています。

 最初に出会った校長先生が私をICT外部専門家として招聘する時、「高橋さん、国語算数理科社会、全部をコミュニケーションにしてもいい。コミュニケーションの方法を身につけてから、教科の勉強をするのでいい。そのくらいのつもりで取り組んでください。」とおっしゃった。

 肢体不自由の子ども中心の特別支援学校に関わる中で、座れない、動かない(動けない)、話せない子どもたちは、何もわかってない・理解が難しい、と周りに思われている節があると感じるようになりました。

 でも、自分だって、車椅子に乗って上肢の不随意運動があり話しができずに、興奮すると大きな叫び声をあげる子に初めてあった時、どうしていいかわからず、付き添いの人に聞いてしまったのでした。

 知らないから誤解したり思い込んだりして、相手を恐れ、偏見を持ち、差別につながるが、少しでも知るきっかけがあれば、少しずつ興味を持ち、何もかもわかっていなくても、お互いを認め合い通じるものがでてきます。

 大事なのはきっかけ、機会だと、いつも思います。そう考えるようになって、いろんな友だちが増えました。^_^

 ところで、最初の画像にあるような「どっちがパ〜ンダ?」という質問。大人になって質問されたら「なに馬鹿にしてんだ?」と思う人が多いでしょう。

 中高生だったら怒ります。小学生だって子ども扱いしないでくれというでしょう。そして、ふてくされて寝たふりしますね。授業中に「いつもこの子たち寝てるんですよね」と言われていた子たちが、ICT相談室に来たときに私に「おじさんはわかってるよね?」という目を向けてきた時は、緊張しました。

 彼らはICT機器の使い方を学びにきたのではなく、教育の機会を求めてきたのだと思いました。

 ところで、パンダ🐼はお餅とあんこでできていて、きつね🦊はこんがり焼けた動物パンだったら、このクイズは素敵だと思います。😆

いただいたサポートは、結ライフコミュニケーション研究所のFellowshipプログラムに寄付し、子どもたちのコミュニケーションサポートに使わせていただきます。