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常にタップの怪への対応

 スイッチコントロールの項目モードで「タップの動作」を「常にタップ」にすると、「時々」ハイライトメニューを表示できないという問題に遭遇します。(確認はiOS/iPadOS 17.4.1でしています)
 この問題への対応について考えました。

常にタップとは?

 項目モードは、カーソルが項目を移動していき、そこだと思うところで選択すると、ハイライトメニューが表示されるというのが基本です。「常にタップ」にすると、ハイライトメニューが表示されずにアクションはタップになります。ハイライトメニューを表示するには、画面右下に表示されるアイコンを選択して表示するようになります。

問題の現象とは?

 画面の表示内容により、ハイライトメニューのアイコンのフォーカスが飛ばされてしまいます。スクロールする画面だと再現しやすいです。
 動画をご覧ください。スイッチは1つで「手動スキャン」、短押しは「次の項目へ移動」、長押しは「項目を選択」にしています。
 動画のように、同じ画面の操作でも、画面表示の項目の位置が少し違うだけで問題が起きる・起きないの差が出ます。

お勧めの方法は自動タップ

 おそらくiOS/iPadOSの問題だろうと思うのですが、そこを検証するのではなく、この際、「常にタップ」をやめて「自動タップ」を使ってみることをお勧めします。

自動タップとは?

 「タップの動作」を「自動タップ」にすると、カーソルが項目を移動していき、そこだと思うところで選択すると、設定で決めた秒数(待機時間)だけ次の操作を待つことになります。その時間を過ぎると自動的にタップされます。その時間内に再度スイッチを操作するとハイライトメニューが表示されるという動きになります。
 ちなみに、「タップの動作」を「デフォルト」(初期値)にした場合は、カーソルをそこだと思うところで選択すると必ずハイライトメニューが表示されます。そしてそこでタップ操作をしたい場合は、ハイライトメニューで「タップ」を選択することになります。
 「たいていの操作はタップだけど、時々ハイライトメニューを使いたいな」という方に「自動タップ」はお勧めの設定です。スイッチを操作してからタップされるまでの間、指定した秒数を待つことになりますので、その時間はじれったいかもしれません。しかし、毎回ハイライトメニューがでてタップを選択するよりは操作の回数が減る点は良い点です。

1スイッチで操作する自動タップの注意点

 1つしかスイッチを使わない場合、「ハイライトのスタイル」を「自動ハイライト」にするか「手動ハイライト」にするかで、スイッチのアクション設定も異なりますが、「タップの動作」を「自動タップ」にした場合に、設定に注意が必要です。
 自動ハイライトの場合、スイッチの短押しのアクションは「項目を選択」にします。カーソルが自動で動いていき、タップしたい場所でスイッチを操作すると、指定した秒数の間その項目の色が変わります。その間にもう一度スイッチを操作するとハイライトメニューが表示されますが、何もしなければ自動でタップされます。この操作については、特に問題はありません。
 手動ハイライトの場合は注意が必要です。スイッチの短押しのアクションは「次の項目に移動」、長押しのアクションは「項目を選択」となります。スイッチの短押し操作でカーソルを動かしていき、目的の項目で長押しをするのですが、ハイライトメニューを表示したい場合には、長押しが認識された時から自動タップに設定した時間の間に再び長押しをする必要があります。再度長押しが認識されるまでの時間が、自動タップの待機時間よりも長いと、ハイライトメニューは表示できないことになります。設定時間の長さは、操作する人の動きの速さにも依存しますので、調整してください。
 例えば、長押しの認識が0.85秒であれば、自動タップの待機時間は3.00秒くらいにすれば、3秒の間に再び長押しをしてハイライトメニューをだすことができると思います。

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