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「スポーツ」と「アスリート」の価値を拡張する。NFL挑戦者が引退後に目指すもの。

前回までは主に自分自身のNFL挑戦(2012~2015)に関して、お伝えしましたが、過去ばっかり語るのも気持ち悪いので、いま私が「NFL挑戦後、何を目指しているか」をお伝えしたいと思います。

※前回までの記事はこちら↓↓

私のNFL挑戦は2015年の4月に参加したトライアウトで終了しました。その後就職(転職?)をして、現在は会社員です。

Japan Kicking Academyは2015年12月かスタートしたので、2016年の春は会社員×現役選手×コーチの3足の草鞋を履いていました。

そして、選手としては2016年の春シーズンで引退しました。当時27歳だったのでアスリートとしては引退は早い方です。

引退の主な理由は、「自分自身が選手として活躍するよりも、これまでの経験を元にアメフト界全体/スポーツ界全体が発展する役に立ちたい」と思ったからです。

※と言えば、綺麗に聞こえますが。実際突然引退したので、いろんな方にご迷惑をお掛けしました。逃げるように引退してしまった部分もあるので、そのことに関しては少し後悔もあります。


■アメフト界/スポーツ界への貢献方法

ではどうすればアメフト界やスポーツ界の役に立てるのか。

1つの答えが「Japan Kicking Academy」の創設です。自分がNFL挑戦を通じて得た知識・経験・人脈を活かし、次世代の発展に貢献することが目的です。

2016年夏に開催したNCS Pro Kicking Clinicの様子。私の師匠であるMichael Hustedコーチと、元NFL選手のBilly Cundiff氏が来日。アメリカのキッカーコミュニティに入り込むきっかけをくれたMichaelコーチと、テレビやYoutubeで観て憧れていたBillyが来てくれたことは、本当に嬉しかったです。

ただし、それだけでは「アメフトのキック」という領域だけですし、自分の性格としても「幅広くいろんな分野に関わりたい(見たい)」と思っていたので、Japan Kicking Academyは副業にし、本業では人材紹介会社に就職し、スポーツ以外での自分の専門性を身に付けたいと思っていました。

※これは後でいろいろ考えたり、自分を分析して、最近気付いたことなのですが、世の中には何かを「深める」人材と「広める」人材が必要で、現在JKA代表の丸田はキックやコーチという特定分野の道を究める「職人」的存在。私自身はそういった職人の価値を最大化する「プロデューサー」的存在になるのが合っているのだと思います。

最初はスポーツ業界への就職も考えたのですが、スポーツビジネスのことをいろいろと調べていくうちに分かったことがありました。

それは、「スポーツ業界は今までにない新しいノウハウやスキルを持ち込んでくれる人を求めている」ということ。逆を言えば、ただの「スポーツ好き」は必要とされていません。

ということで新たな社会人生活がスタート。その1年後には先輩のお誘いで学校教材会社に転職し、いまに至ります。

■少しずつ見えてきた自分が進む道

2015年に会社員に戻ってから、約6年。前職も含めると本当にいろいろな経験をさせていただきました。

・新規開拓で一日100件以上のテレアポ
・鬼上司の元での修行
・代理店営業
・海外子会社の立ち上げ
・アメリカの学校への営業・マーケティング
・アメリカ各地での展示会への参加
・シカゴで1か月生活
・日本人学校/補習校の訪問
・ビザの申請→却下
・新規事業の立ち上げ
・SNS運用
・ビジョンやロゴの制作
・物流

などなど、多種多様。

失敗もしましたが(=自分の実力不足)、人に恵まれ、多くの機会を与えていただき、本当に感謝です。自分自身の視野が広がり、視点が高くなりました。

現在は新たに設立された学校教材サービス会社EDUSHIP㈱にて、今までにない学校教材サービスのプロデュース(企画/開発&全国展開)に挑戦しています。

具体的には教材を中心とした様々なコンテンツの開発を行っています。偶然か、必然か、いま向き合っているテーマは「体育とスポーツ」です。

現在いままで教育界/スポーツ界には無かった新たなメディアの立ち上げにも関わっています(※5月末には情報公開します!)。

目的は「教材をつくること」ではなく、「教材を中心としたコンテンツを通じて、社会課題を楽しく解決していくこと」そして「世の中に新しい価値を生み出すこと」です。

そして体育やスポーツで言えば、
・運動が苦手だった子が、自分らしくスポーツを楽しめるようになる。
・先生も子どもも、自分に自信が持てるようになること。
・部活動が「勝った/負けた」だけではなく、1人1人の人生や地域を発展させるものへ変化していくこと。
など、スポーツがより社会の役に立つことを目指しています。

また、今後は体育/スポーツだけでなく、他分野の教育、地方創生にも関わっていきたいと思っています。

※昨年末に大人の修学旅行で訪問した宮崎県新富町。地方の持つ場所・ヒト・モノの可能性を知りました。

少し時間はかかりましたが、いま目指していたことが形になりつつあるので、ここから世の中に新しい変化を起こしていきます!

■NFL挑戦を通じて磨かれた自分の強み

では、NFL挑戦と現在の取り組みはどう繋がっているのか。

一般的にトップレベルを目指して戦っていたアスリートが言われることは、
・高い目標に挑む姿勢
・やり抜く力、諦めない心

など、

それに加えていわゆる「体育会系」の人材が言われる強みは、
・目標に向かう姿勢
・明るく元気
・ストレス耐性
・礼儀

などと言われます。

もちろんそれはあるかもしれませんが、自分自身のいちばんの強みは「好奇心」と「発想力」だと思っています。

これらの力はアスリートとしては以下のように活きました。

・キックに関連する情報を徹底的に調べる。
・アメフト以外のスポーツからもヒントを探す。
・ビジネス書を読み込んで、目標設定に活かす。
・トライアウトの参加者で上手かった人の連絡先を聞いて、後日練習方法やコツを教えてもらう。
↓↓
・知識を組み合わせて、新しい練習方法を考える。
・今まで誰もやってこなかった道を切り拓く(本場のコーチやNFL選手らとの練習)。

もちろんこれらは多くの人に支えられて出来たことですが、NFL挑戦という機会があったことで、自分の強みが磨かれました。

そして挑戦過程で、
・アジア人1人でトライアウトに乗り込むこと
・独立リーグのキャンプやチーム活動(学校訪問やファンフェスタ)
・NFL Super Regional Combineなどへの参加を通じて、スポーツビジネスで世界トップである「NFL」という組織を垣間見れたこと、


そしてアメフト以外でも、
・語学学校で様々な国の人との出会い
・様々な家庭でのホームステイ
変わった経験でいえば、
・米軍専用の病院でのボランティア
など、

自分の好奇心と発想力を高める上での、多様な視点で物事を見る力も養われました。

これが現在私が行っている新しいサービスの企画や教材開発などの仕事にも活きています(※強みが整理できたことは最近なので、これからもっとこの強みを尖らせていきます)。

■スポーツとアスリートの価値を拡張する

上記は私の強みですが、アスリートには「体育会系という強み(=スポーツを通じて身に付く力)」以前に、1人1人の人間が持つ本来の「自分らしい強み」があるはずです。

「体育会系の強み」と「自分らしい強み」の掛け算で、それぞれの(元)アスリートが、今まで無かった分野でも価値を発揮し、もっと世の中に広く・大きい影響を与えられるはずなのです。

アメフトの同世代には、福岡SUNSの吉野くん、我がJKAの丸田、イコールワンの安田錦之助くんをはじめ、多種多様な分野で自分らしく突き抜けた活躍している仲間が多く存在します。私もそのモデルケースを目指します。

そして「スポーツ」が持つ価値も、「勝った/負けた」「体力が向上した」だけでなく、「一人一人の自己肯定感の向上」「コミュニティづくり」など社会課題解決や地域発展のツールになっていけるはずなのです。

まずは「教育」という視点から、スポーツの価値の拡張にも挑戦していきます。誰もやったことが無いことをやります。ぜひご期待ください。

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EDUSHIPではさまざまな企業・団体の方とコラボし、新しい学校教材サービスを開発しておりますので、ご興味のある方はぜひご連絡ください!


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