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温故知新というかノスタルジーというか

この記事は、みんなの北星アドベントカレンダー2022 の23日目の記事です。

早いもので,2022年ももう残すところ1週間あまりとなってしまった。年初には,あれをしよう,これをしようと考えたことは,結局半分もできずに終わってしまいそうである。2022年も,これまでと同様,案の定の計画錯誤ぶりである。自分が講義で説明している認知バイアスを,(今年も)自ら体現してしまった。
とは言え,そういった仕事上のやらかしてしまった(あるいはやることができなかった)ことをクドクドと述べるのが今回の主旨ではない。また,今回のアドカレに巻き込んでくれた元締めから依頼されたのも,真面目な仕事の話ではない。
ということで,普段は書かないような,ある意味でどうでも良いエントリを書いている次第である。

さて,今回のエントリについてである。実のところ,色々な候補が頭をよぎったが,結局どれもピンと来なかった。そうこうしているうちに,カレンダーの公開日が近づいてきてしまったのである。年末へ向けて,イレギュラーな厄介事も起きてしまった。色々と煮詰まってきたところで,気を紛らわそうと密林・素数の溜まったウォッチリストを片づけようかと思って,ハタと気づいた。

昔に見たはずの映画やTVが多い…

例えば,Star Trek のリブート版(ケルヴィンタイムライン)を,一作目から見直してしまっていた。そういえば,今年は,色々なリブート版であったり,続編だったりをよく見たなあ,ということに気づいて,思わずノスタルジーに浸ってしまったのだった。
ということで,今年に観た作品の中から,ノスタルジックな気分を大いに喚起した(が,新しい)作品(群)にランキングをつけてみた。

第3位 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

長らく待った逆襲のシャア(逆シャア)の続編(というか一応は別物の後日譚),閃光のハサウェイの第1部。前作の終盤でいろいろとやらかしてしまったハサウェイ少年が,成長してさらなるやらかしをしでかす本作。ええ,期待しましたとも。小説は発刊 (1990年) されてから比較的間もない時期に読んだし,逆シャアは何度も観た (DVD も買った)。その続編が!ということだからな。期待しましたとも。

で,劇場で観た。コロナで長らく逼塞していたこともあり,久しぶりの劇場視聴である。否が応にも期待が高まっていた(まるで餌を前にした動物の気分だ)。もちろん,劇場に行く前には,逆シャアを復習して臨んだ。

さて,視聴後の感想である。良い!良いんだが,大金をかけた予告編を見せられた感が… 今後公開される第2部,第3部と併せて一気観したほうが良いかもしれぬ。とまあ,とりあえず第2部に期待しよう,という結論になった。
なお,ガンダム関係では,この他に,ククルス・ドアンの島も観た。うむ。こちらはストレートにノスタルジアを喚起された。TV シリーズにあった一話のみのエピソードを,独立した作品として映画化した作品である。現在は,Amazon Prime で観ることができる。気になる方は是非。

第2位 スタートレック:ピカード・シーズン2

新スタートレック (Star Trek: Next Generation) シリーズの主人公,ジャン・リュック・ピカード艦長(本作では提督)が再度主人公となる,スピンオフシリーズの第2シーズンである。こっちは劇場公開作ではないので,配信で視聴した。スタートレックでしばしば見られる,歴史改編(の阻止)モノである。

ピカードとの因縁が深いボーグ・クィーンだけでなく,TV シリーズではおなじみの高次元生命体 Q も出てくる(ほんとに懐かしい。劇場公開作では出てこないからな)。ジョン・デランシー演じるQは相変わらずの傍若無人(ま,そもそも人ではないが)ぶりだが,最後はちょっとホロッとさせてくれたりもする。なお,ボーグ・クィーンは劇場版のファーストコンタクトとは異なる個体のようだ。

ちなみにこのファーストコンタクトも,結構好きな作品だったりする。それはさておき,今回のシーズン2だが,スタートレック:ボイジャーシリーズからのセヴン・オブ・ナイン,新スタートレックに出てくる重要キャラ,アンドロイドのデータ少佐の生みの親であるスン博士の先祖であるアダム・スンなどが重要な役回りで出てくる(配役も,まんまブレント・スパイナー)。

なお,このスピンオフシリーズの第3弾が,2023年に公開されるとのことなので,今から楽しみにしている。あと,スタートレックシリーズでは,本編とは異なったコメディ寄りのスタートレック:ローワーデッキのシーズン3も配信された(当然,観た)。スタートレック世界の宇宙船の下っ端にフォーカスした作品で,こちらも好きな作品である(特にオープニングのユルさが最高)。スタートレックシリーズの俳優が,そのまま声優を務めていることも多い。

スタートレック:ピカード,ローワーデッキともに Amazon Prime で視聴可。

第1位 トップガン マーヴェリック

はい。優勝。これが文句なしのトップである(トップガンだけに)。

前作は,もう何度観たかわからないというくらい観た。公開当時,中学3年か高校1年くらいだったと記憶しているが,小遣いを投入しまくって,リバイバル上映も含めると10回以上劇場で観た(当時,札幌駅の地下にリバイバル専門の映画館あったなあ,とそれも懐かしく思いだした)。その後,しばらく空いて,(レーザーディスクはプレイヤーも高かったので買えず)DVD が出てから買った。その DVD も当然,何度見たかわからないくらい再生した。

で,今回,35年ぶりの新作である。そりゃあ,期待して観ますわ。もちろん,前日にきっちり前作を復習してから,大枚はたいて買った IMAX シアターの中心に近いシートのチケットを握りしめて劇場に行った(ごめん。嘘。実際はオンラインで購入して,劇場で受け取った)。オープニングの Topgun Anthem が流れた瞬間,思わず涙が流れた。いやー,わかってるね。我々が何を待っていたのかを。「細けえことはいいんだよ,これだろ?待ってたのは?」と言わんばかりのオープニングシーンから,最後に例の機体にのって脱出して着艦するところまで,全てが前作への愛に溢れた,これぞエンターテイメント!という仕上がりであった。終劇後は,その余韻に浸りながら車を運転した(さすがにこの年なので,アフターバーナー全開,とかアホなことはしていない)。

うん。この作品は,理屈はいらない。なんで F-35 じゃないのかとか,F-14 じゃ第5世代戦闘機の Su-57 フェロンには勝てるわけないだろ,とか,そういった無粋な感想もいらない。ただただ楽しめば良いのだ。

本当は,もう何度か劇場に足を運びたかったが,仕事の関係でなかなか難しく,結局一回劇場に行ったのみだった。残念。リバイバル上映したら,絶対にまた行く(ブルーレイは速攻で買った。もっとも,まだパッケージの封は切ってないが)。

ということで,アカデミックな要素が一切ない,単なる感想だけでのエントリであった。お目汚しすいません。
一応,多少なりともアカデミックな要素を入れておくとすれば,ノスタルジアはしばしばポジティブな感情を引き起こすことが知られているが,単純にポジティブというわけではなく,現状への不満などのネガティブな要素も含まれていることなどが指摘されている。

今年,特にノスタルジックな気分に浸りたくなってしまったのは,本業がとても辛かったかもしれない(中間管理職の悲哀である)。ノスタルジアを喚起して気持ちを癒やし,アップテンポの楽曲で気持ちをブースト(というかドーピング?)する毎日である(切ない)。

ノスタルジアについては,詳しくは,上の書籍などを参照されたい。そういえば,今の職場に着任して最初の卒論指導をした学生にノスタルジアを研究した学生いたなー。懐かしい。

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