今、社会人に求められる力とは?
人事系の人が書くようなタイトルですが、自分は全くそんな立場ではありません。
先日、自分の勤めている会社で就活が解禁された学生を対象とした就職説明会に参加しました。
自分は人事課に所属しているわけでもなく、採用担当でもないので、実際に入社した若手社員目線の会社紹介と後輩たちへメッセージを伝えるために、会社から参加の依頼を頂きました。
ここ数年は毎年参加させて頂いてますが、改めて社会人に求められていることは何かとしっかり考えてみました。
そんな時、面白い本に出会うことができたのでご紹介させて頂きます。
今、社会人に求められている力とは?
自分は、社会人に求められている力はこの2つと思っています。
①正解がない問いに対して挑戦する力。
②正解がないので、自分なりのものの見方で答えを作り上げる力。
①については、特段語る必要はないと思います。
今どきの学生は自ら主体的に動き、失敗を恐れず挑戦する力が備わっている人が多いと感じてます。(もちろん全員ではないでしょうが)
問題は②について。
かつての自分もそうでしたが、世の中の問いには必ず正解があると思っていた時期がありました。しかしながら、いざ社会人をやってみると、正解がないことに対して、答えを求められることが多いように感じています。
このことを自分が今回読んだ本では、太陽と雲、数学と美術で表現されていました。
要約すると、
社会人が取り組むべき仕事とは、太陽を探すことではなく、雲を作り出すことだと思います。
特に自分が担当しているマーケティングはこの事が実感しやすいです。
マーケティングは生き物だと言われている中、こうすれば商品が売れる、こうすればブランドの認知が広まるなどの正解がないからです。
仕事柄、これまで様々なセミナーや勉強会に参加してきました。
セミナーでは多くの成功事例が語られますが、A社が〇〇をしたら売上が伸びたからといって、自分の会社でも同じ事に取り組んだら売れるということはありません。販売している商品や、客層などが全くことなるからです。
こういった正解のない仕事に対して、「自分なりのものの見方」で考え、実行することが社会人には求められていると考えます。
自分なりのものの見方とは?
では、「自分なりのものの見方」とは何でしょうか?
実際に書籍内にもあったワークをご紹介します。
こちらを御覧ください。
この中でどれが芸術(アート)だと思いますか?
そして、それはなぜだと思いますか?
一番芸術(アート)から遠いと考えられるのは、4つ目のカップヌードルではないでしょうか?
私も同感でした。
それを踏まえて、こちらの画像を御覧ください。
これ、ご存知でしょうか?
なんとこれは、アンディー・ウォーホルという方が発表した『ブリロ・ボックス』という芸術作品です。
どういう作品かというと、2つの木箱を重ねただけ。
箱に印字されている「ブリロ」とは、アメリカでは誰もが知る「食器用洗剤」です(笑)
なお、この箱をデザインしたのはアンディー・ウォーホル氏ではありません。本当に普通の日用品の木箱を2つ重ねただけのものです。
しかしながら、この作品は今でもカナダ国立美術館に所蔵されているとのこと。
なぜこれが芸術(アート)なのか?
カップヌードルの写真は芸術(アート)なのか?それはなぜか?
この「なぜ?」を考える力が社会には求められているとおもいます。
もちろん、カップヌードルの写真が芸術か非芸術か、正解はありません。
なんなら他の3つも芸術(アート)なのかもわかりません。
正解は分からないけど、考えなければならないのです。
この作品を芸術(アート)と認定するかかなり揉めたそうですが、揉めるということは芸術と非芸術を隔てるラインがある前提だからです。
このアンディー・ウォーホル氏の作品の登場は、そのラインなんてものは存在しないことを立証した作品と言えるかと思います。
このラインこそ、世の中の仕事の正解、不正解を隔てるラインと同じと思います。でも、正解と不正解を隔てるラインは、社会にはありません。
正解を探すのではなく、正解を作っていく。
必ず幸せと思える人生を探すのではなく、幸せな人生を作っていく。
当然仕事の中には、分からないこと、自分には分からないことが多々あると思います。
でも、上司から「〇〇を任せる」と言われた時、「分かりません」、「できません」と言って断るのは非常に勿体ないと思います。
どうせ正解を知ってる人は、先輩の中にもいないんです。
そして、上司はあなたなら今までにない正解を作ってくれると思われてるから依頼されてると思います。
せっかくなら、やってみて次に生かせば良いと思います。
これが社会人、大人になるってことなのかなと、
就活説明会資料を作りながら思った次第です。
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