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疲れが取れたら、整理整頓ができるようになった話し①

物心がついた頃から、整理整頓が苦手だと認識していた。

収納という概念が私の頭の中には存在していなくて、
カバンに、棚に、引き出しに、クローゼットに、ただ入れるということしか考えられなかった。

テレビやYouTubeでよく見る、見事な収納術。
素敵だと思う。
思うけれど、全く頭に入ってこない。イメージが浮かばない。何をどうしたらいいのかわからない。

そんな私のカバンの中は、小さい頃からいつもぐちゃぐちゃだった。

大学の頃、一緒に旅行に行った友達に驚かれたことを覚えている。

いつしか、空間認知能力が人より極端に劣っているから出来ないのだと思うようになった。これはもう生まれ持ったものだから仕方がないと諦めた。とは言っても、整理整頓ができないというのは大きなコンプレックスで、なるべく人に知られたくないことではあった。

結婚してからは、夫が収納上手だったので整理整頓は彼の役目となった。

と言っても、いつまでもカバンがぐちゃぐちゃなのは恥ずかしい。

そんな私が救われたのは、必要なものしか持たないというミニマリスト的考え方。

「必要最低限のものだけ」

このおかげで、カバンの中にあれもこれもと入れなくなり、ぐちゃぐちゃからは解放された。

職場のデスクもロッカーにも、不要なものは一切入れなかった。よく、ドラえもんのポケットか!?と思うぐらい次から次へと色々なものが出てくるデスクもあるけれど、私がそうやってしまうと何がどこに入っているのかがわからなくなって、取り出せなくなってしまう。
業務に必要なものだけ。不要になったらすぐ捨てる。
そうやって、できないながらキレイに見えるようにしていた。


整理整頓ができない私は、物を持っても管理ができない。

収納はできないけれど、物がなければ部屋を綺麗に保てる。
そう思い、断捨離に精を出したこともあった。

自分のものは捨てられても、家族のものは反対もあり捨てられないことが多い。

こんなのいらない!そう思っても、子どもや夫からは必要だ!と捨てるのを拒否されることが多い。思うようには進まない。


ミニマリスト的な考え方で少し救われたけれど、整理整頓が出来ないというコンプレックスから解放されることはなかった。

私にはできない。

そう思い込んでいた。

子どもにも「ママは整理整頓が出来ないから〜」と言っていた。

ぐちゃぐちゃの引き出し。ぐちゃぐちゃの冷蔵庫。

見るたびにコンプレックスを刺激されたけれど、仕方がないと諦めた。


仕事を辞めて数カ月経った頃、なんとなく引き出しを片付けようと思った。

買ったけれど使ってなかった収納ボックスを使って整理してみた。

物を形ごとにボックスに入れてみたら、スッキリ収まった。

あれ。収納できているかもしれない。

そこからハマって、引き出しを片付けた。

奥から出てきた使っていないものは捨てて、大きさごとにボックスに入れて、引き出しを開けたら一目見てすぐ取り出せるようになった。

冷蔵庫も片付けたくなった。

YouTubeを見て、我が家にはこれがいいかもと思う収納道具をニトリと100円ショップに買いに行き、整理した。

奥のものが出しにくく、スペースがないと思っていた冷蔵庫。整理したら、一気にスペースができた。

引き出しも、冷蔵庫も、開けるとスッキリしていて気持ちがいい。

もっともっといろんなところを片付けたくなった。

使いやすく、取り出しやすく、気持ちよく。

こんな日が来ると思わなかった。私の中で何が起きたのか。

続く。








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