センスは知識からはじまる-水野学-
本の紹介者:よし
こんな人に読んで欲しい
・センスは生まれ持って持つものと思っている人
・自分にはセンスがないと思っている人
・センスってそもそも何なの?と思っている人
そもそもセンスとは何か?
突然ですが、そもそも「センスとは何でしょうか?」
この本ではまずそのような問いかけがなされます。改めて自分がどんな場面で使っているかを考えた時に、学生時代に野球をやっていたころは「あの選手はバッティングセンスがある」のような表現で使っていましたし、学校の美術の時間に絵がうまい人を見て「あの人は絵画センスがある」と使っていた覚えがあります。
また最近では仕事の中で、「あの人の仕事センスは抜群だ」などの表現をしていたことを思い出します。本の中でセンスは「数値化出来ない事象の良し悪しを判断し、最適化する能力である」と述べられています。
つまり、ファッションで例をあげると、おしゃれや、かっこよさ、かわいらしさなどの数値化出来ない事象を、場面・状況に合わせて最適化出来る人を私たちは「センスがある」と表現するのです。
センスは持って生まれたものか?
大事なのはここからです。これらのセンスは持って生まれたものと思いがちですが、決してそうではないというのがこの本のメッセージです。例えば次のような簡単な例が挙げられていました。
人を喜ばせる文章を以下のどちらの人が書けるか?つまりは「文章のセンス」を問われています。
1.「あいうえお」しかしらない人間
2.「あ」から「ん」まで50音を知っている人間
極論感はありますが、勿論2の人間がきっと素敵な文章やセンスのある文章を書ける事は明らかでしょう。つまりはひらがなの知識がないとセンスのある文章は書けないという事です。
センスを磨くには、ひらめきを待たずに知識を蓄える
またこの本では、「センスのあるイノベーションはひらめきから来るものだ」と考えている人に警笛を鳴らしています。著者は「ひらめきを待たずに知識を蓄える事」を進めています。
イノベーションは知識と知識の掛け合わせであり「AにBを掛け合わせてCにする」事であり、ゼロからいきなりCがひらめくことは非常に稀だということです。
私なりの解釈では携帯電話とPCを掛け合わせてスマートフォンが出来上がりました。携帯もPCもなくゼロからスマートフォンはなかなか作り出せなかったのではと思っています。
その他、著者は効率よく知識を増やすコツや今後どのような行動を取るべきかにも言及していますが、その中で「思い込みの枠を外す」事を薦めていました。
・いつも手に取らない雑誌を手に取る
・いつも見ないテレビ番組を見てみる
・いつもしゃべれない会社の部下・上司と話す
そう言えば最近読む雑誌は定番化していましたし、テレビも定番化していました。会社の特定の人と話す機会が多く、知識が狭まっていたかもしれません。自分の枠を広げ、そして興味のあるところを深めて行く、またある時その知識と知識が掛け合わさって新しい発想が生まれるように精進して行かなければと改めて思った次第です。
まずは久し振りにファッション雑誌でも見てみようかと思いました。
「センスは知識からはじまる」
いいフレーズですね。
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