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性的マイノリティにたいするヘイトスピーチについて
荒井勝喜首相秘書官、性的少数者を「隣に住んでたら嫌だ」「見るのも嫌だ」と差別発言
荒井勝喜首相秘書官は3日夜、性的少数者(LGBT)や同性婚カップルを巡り、首相官邸で記者団に対し、「隣に住んでいたら嫌だ。見るのも嫌だ」と発言した。同性婚の合法化について、「(ほかの首相)秘書官も皆、反対だ」「認めたら、日本を捨てる人も出てくる」とも語った。報道を前提としない非公式の取材に対する発言だったが、首相官邸内では、軽率かつ差別的な内容で問題が大きいとの受け止めが広がっており、更迭論が出ている。荒井氏は同日深夜、公式に謝罪し、撤回した。記者団に「誤解を与えるような表現をして大変申し訳なかった」と述べ、性的少数者や同性婚カップルなどに「おわびしたい」と謝罪した。
私はこの首相秘書官の発言はヘイトスピーチだと思います。
法務省のウェブサイトではヘイトスピーチを次のように定義しています:
特定の国の出身者であること又はその子孫であることのみを理由に、日本社会から追い出そうとしたり危害を加えようとしたりするなどの一方的な内容の言動が、一般に「ヘイトスピーチ」と呼ばれています (内閣府「人権擁護に関する世論調査(平成29年10月)」より)。
例えば、
(1)特定の民族や国籍の人々を、合理的な理由なく、一律に排除・排斥することをあおり立てるもの
(「○○人は出て行け」、「祖国へ帰れ」など)
(2)特定の民族や国籍に属する人々に対して危害を加えるとするもの
(「○○人は殺せ」、「○○人は海に投げ込め」など)
(3)特定の国や地域の出身である人を、著しく見下すような内容のもの
(特定の国の出身者を、差別的な意味合いで昆虫や動物に例えるものなど)
などは、それを見聞きした方々に、悲しみや恐怖、絶望感などを抱かせるものであり、決してあってはならないものです。
この法務省の定義の中に「性的マイノリティ」が入っていません。
一方、海外(たとえばEU)などでは性的マイノリティにたいするヘイトスピーチが規定されています。
私はおととい法務省に性的マイノリティを傷つける言動もヘイトスピーチに含めるよう定義変更をお願いしました。
もしこの記事をよんでいらっしゃる方で、今回首相秘書官のような発言に問題があるとお考えのかたがいらっしゃったら、是非法務省のウェブサイトにアクセスしご意見を投稿していただけたらと存じます。
法務省のヘイトスピーチのページには次のようにもあります:
ヘイトスピーチは、人々に不安感や嫌悪感を与えるだけでなく、人としての尊厳を傷つけたり、差別意識を生じさせることになりかねません。
一人一人の人権が尊重され、豊かで安心できる成熟した社会の実現を目指す上で、こうした言動は許されるものではありません。
民族や国籍等の違いを認め、互いの人権を尊重し合う社会を共に築きましょう。
よろしくお願いいたします。