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428. LGBTQ+のコミュニティって何ですか?街みたいなものがあるんですか?性的マイノリティが多く集まる地域を指しているんですか?日本では新宿2丁目のバーが多く集まるところがありますが、そういう場所を指しているんですか?

今回は実際にSNSでどのようにこの言葉が用いられているのかを見ることから始めましょう。以下はX(旧ツイッター)から拾ってきた投稿文です:

スロバキアのゲイバーの外で2人が撃ち殺されたニュース。『この国にふさわしくないのはあなたではない。街を歩くのを恐れるべきはあなたではない。スロバキアにふさわしくないのは、憎しみだ』 大統領はスグに現場に向かいLGBTコミュニティに向けて声明を発表。

ウクライナのLGBT+コミュニティは、ロシア侵攻に「怯えていない」と語る。

プラカ持って立ってたら、「アメリカのLGBTコミュニティから、日本のLGBTコミュニティへ愛をおくります」とメッセージ見せてくれた方がいました

米国のブリンケンが「LGBTコミュニティのメンバーを尊重しなければならない」と発言しました。 ロシアにLGBTプロパガンダ禁止法の撤廃を要求した。

イラクにおけるLGBT+コミュニティの苦難 イラクでは、2003年まで性的マイノリティであることが犯罪で有期刑の対象とされていた。その後、法的に非犯罪化されたとはいえ、2017年には1年間で少なくとも220人もの人が性指向や性自認を理由に殺害されている

こういった「LGBTコミュニティ」や「LGBTQ+のコミュニティ」という言葉の使い方を見ると、「特定の地域の人々」を指しているようには見えません。

実際、「LGBTQ+のコミュニティ」という言葉は、文字通りの(物理的な)「地域や場所」を指すものではなく、LGBTQ+(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クィア、その他の性的指向やジェンダーアイデンティティの人々)の個人たちが共有する経験、関心、目標などに基づく社会的・文化的なグループやネットワークを指します。

一方で、具体的な地域や施設、場所としてLGBTコミュニティを象徴するエリアやスポットは存在します。

例えば、特定の地域にLGBTの人々が集まりやすいバー、クラブ、カフェなどが多く存在するエリアはあります。

例えば、アメリカではサンフランシスコにあるカストロ地区や、ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジなどがあります。日本では、新宿二丁目が有名ですね。

新宿二丁目にはお酒を提供するところがたくさんありますが、それだけではありません。

新宿二丁目に限らず海外でも、このようなエリアはLGBTQ+の独自の文化や歴史が豊かで、多くの性的マイノリティの人々が集まり、交流やコミュニケーションの場として機能しています。

また、「コミュニティ」という言葉の使われ方を見てみると、物理的な場所だけでなく、共通の価値観や経験を共有する人々の間に形成される繋がりや連帯感をも指します。

コミュニティは共通の興味、目的、価値観、アイデンティティを共有する人々の集団を指すことが多いです。例えば次のようなコミュニティがあります:

  1. 宗教コミュニティ - 特定の宗教や信仰を共有する人々の集団。

  2. 技術コミュニティ - 特定の技術やプログラミング言語を使用する専門家や愛好者の集団。

  3. 芸術コミュニティ - 同じ芸術分野やジャンルに興味を持つ人々の集団。

  4. 民族・文化コミュニティ - 共通の民族背景や文化を持つ人々の集団。

このため、LGBTQ+のコミュニティは、具体的な場所に限定されず、オンライン上のネットワークや団体、イベントなど、さまざまな形で存在します。

まとめ:物理的な場所としてのコミュニティも存在する一方で、心理的、社会的な「つながり」やアイデンティティの共有が重要な側面として考えられます。

参考資料

画像:画像生成AI(DALL-E3)による「コミュニティ」