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私がなぜエビデンスを大切にしているか?

こんばんは!yoshiです。

まず、タイトルの答えは、「患者や利用者は一定の治療・介護を受ける権利があります。そのためには、基準が必要で、基準を作るためには多くのエビデンスが必要になるから」です。

私が理学療法士になった頃、理学療法の世界にガイドラインはありませんでした。ガイドラインは基準で、「こういう方がいれば、これをすることが勧められます。」といった形の指針です。あくまでも基準ですので、それをしなければいけない訳ではありません。

ただ、あるのとないのとでは大きな違いがあります。道を歩く時に「車道から離れて歩いてください」と言われても、どの程度離れたらいいのか分かりませんが、「この線よりも右側を歩いてください」と言われるとどこを歩くべきかが分かるのと同じです。その名の通り、ガイド(案内)ライン(線)です。

理学療法に置き換えると、基準がなければAさんの治療は歩行練習、Bさんの治療は筋力増強、Cさんは関節可動域運動、とバラバラになるかもしれませんが、ガイドラインで早期離床が勧められていれば、みんなが早期離床を中心に考えると思います。そうすることで、誰に当たっても最低レベルの治療を受けることができます。

そういった意味でもガイドラインは大変重要です。しかし、エビデンスがなければガイドラインも作れません。私がエビデンスを大切にしている理由は、ガイドラインをたくさん示してほしいからです。これがあれば、経験年数や技術の差は埋めていけます。

・高さ30cmから立ち上がれる人はADLが自立している人が多い

・振動覚が6.5秒以下の人は転倒しやすい

・褥瘡に直流パルス微弱電流をすると治癒が促進する

上記は私が研究して報告した論文の結論です。ガイドラインに引用していただいたのは1論文だけですが、それでも基準作りに貢献できたことに満足しています。

ただ、介護の世界ではまだまだエビデンスが乏しいです。それゆえに、ガイドラインもなく何をしてもいい状況です。そうです。私が理学療法士になった時の理学療法みたいな感じです。

これからは介護の世界でエビデンスを構築し、ガイドライン作成のお手伝いをしていきたいです。ガイドラインができることで一定レベルの介護を受けれる人が増え、自律した社会の実現に貢献できると考えています。

#リハビリーテション #理学療法 #地域リハビリテーション

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