今日から役者

前回、いかに小劇場で役者に真っ当なギャラを払うのが難しいかのお話をしました。

主催側は好きでやってるんだからたとえ赤字になろうとギャラを払うのは当たり前じゃない?やりがい搾取反対!!という意見もあるかもしれません。

ごもっとも。

ほんと正論。その通りです。

しかしそうなると赤字前提(もう前提と言い切っていいと思います)で公演が打てるのはお金の有り余ってる制作会社や芸能事務所くらいになるんじゃないかな。劇団の自主公演なんて滅多にみられないようになるかと思います。

スポンサーをつけるなどの手もありますが、どこの馬の骨とも知らない人達の数日間、数百人ぽっちの観客の公演に出資してくれる人、企業がどれほどいるか?(ファンの人が出資するパトロン的なのはまた別の話です)

あとはロングランで公演を打つか。集客に自信があればそれもいいでしょうがリスク増し増し。麺固、脂少なめ。

どちらにせよ集客の見込めない役者は淘汰以前に文字通り板の上に立つ事さえ出来なくなることでしょう。主催側としては仕方ないで諦めるべきではないと思いますが、ここはもう何年も前から関係者は頭を抱えてる問題です。

では【舞台役者】はずっと搾取され続けるのか?

そんな事はないです。

舞台役者として生計を立ててる方も沢山います。それはどんな人なのか?

ずばり【チケットが売れて芝居が出来る人】

もしくは【売れてる劇団に所属してる人】

ざっくり分けるとこの2パターンかなと。

先に後者の説明をすると日本には名前のみでも観客の入る劇団が何個かあります。例えば劇団四季などは劇団ファンでもない限り出ている役者の方を把握してる人は少ないかと思います。でもその劇団名を知らない人はほとんどいないし観客は入ります。それは四季なら間違いないだろう、というブランド力、知名度などが理由です。まぁ実際面白いし演目も沢山あって良いですよね。あとは旅劇団とか。ちょっと今回はここ本題じゃないので割愛させて頂きますが。

ハクナマタータ。

んで。チケットが売れて芝居が出来る人。

ここを目指してる人。

まずチケットが売れる。の部分ですがこれは実際の数字で分かるので明確です。悲しいかな人気商売ですので数字の取れる人は強いです。これは舞台に限らず映像、TV業界もそうですよね。

本来ならば実力主義が一番良いと思います。原作物ならばキャラクターのイメージに合う人を使って欲しい。しかしエンターテイメントも商売。赤字続きじゃやってられない。利益に繋げられないエンタメは趣味だと言われても仕方ない。

あれ?芝居が出来る人が売れるって話じゃね?

えっとですね。

【チケットが売れる】ことがまず前提になります。そこから【実力があるかどうか?】の振るいに掛けられます。稀に唯一無二の個性を持ち売上に左右されない方もいますが多分こっち目指す方が難しい。あとは年配になるほど需要も高まります。若者は腐るほどいるから。

Q.さっきから売れる売れる言ってるけど、じゃぁ具体的にどれだけ売ったらいいわけよ?

主観的には毎公演100枚ほどチケットが売れたらなんとか舞台だけでも食べていけるんじゃないかな?と思ってます。最近はまた変わってきたかもですがギャランティの交渉をする時の基準として


100人程の集客がある方には

【1ステージ2万5000円】

ほどで打診することが多いです。これだと全8ステあったとしたら20万になります。これにグッズのバックをプラスする感じ。

会場規模、出演者数、チケット代、役の番手、本人の知名度などなど変動する要素は沢山あるのであくまでうちの基準です。

…まぁこれでもやっすいですよね。


つかいつ表題の件に触れるの?
今日から役者ってなに??


当初書こうと思ってたものとだいぶ話がずれてしまったので次回書きます←



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