今日から役者…2

『今日から俺は!!』って漫画知ってますか?

ざっくり言えば「今日から俺は不良になる」と決意してヤンキーになる漫画です。

役者も似たようなもんです。

今日から自分は役者だぞっと思った瞬間から役者になれるわけです!就職おめでとうパチパチ。

こんなこと言ってると真面目に役者やってる方々から反感を買いそうですね。

しかしこの【役者】という仕事。資格があるわけでは無いので線引きが難しいんですよね。だからこそ自称出来てしまう。

では【プロの役者】ではどうだろうか?

プロとは???

Wikipediaから引用すると…

(元々の意味)「professionに関連する」あるいは「professionに属する」という意味である。

なおprofessionとは、賃金を支払われるなりわい(=職業)のことであるが、その中でもとくにトレーニングを要し何らかの資格を要するようななりわいを指す。

つまりprofessionとは、一般に「専門的な仕事」と表現されるもののことである。

「職業的な人にふさわしい」という意味で、能力が高く、技に優れ、(その仕事に)確かさがある、ということ。
(アマチュアとは異なって)「主たる収入を得るために特定の分野に従事している(人)」

とのことです。

つまりプロの役者の定義とは役者が主な収入源として生活をしている人となります。

世間一般的な感覚としてはこれが正しいかと。

しかし自称役者は【公演でチケット代を貰っているからプロ】と思っていたりします。

あと他人に「役者を目指しているんだ」って言われるのを非常に嫌います。目指しているわけじゃなくて自分は立派な役者だ、と思っているわけです。しかし世間的には生計を立てていない以上は自分がなんと思おうとアマチュアです。

むむ。。。

こう書くとまるで揶揄してるような物言いですがそうでもなく。この感覚は自分もその世界にいた人間としてはとても理解出来ますし、実際若手の多い公演の演出をする時はちゃんとプロ意識を持って…等々の話をしたりします。

概念です。世間的にどうとかではなくて意識としてはプロであれということです。

結局はピンキリという話になっちゃいますが、危険なのは正しい自己分析が出来ないと【思い上がりの自称役者】が誕生してしまうわけです。

以前の役者のギャラ云々にも通ずる話かと思うのですが、プロと呼ばれる人にはそれ相応の理由が存在するはずです。それは演技力であったり集客であったり接待力やカリスマ性とか。もっと現実的な言い方をすれば【お金になる力】が必要です。

それを度返しして、年に数回公演を打って出演しているだけの役者は結局自称の域を出られないのだと思う。自分自身が商品である以上は人気を得る努力や稽古以外の演技力を伸ばす努力(ってか稽古とは本来役者の実力を伸ばす場ではないので)が必要になってくるのかなと。

プロのスポーツ選手になるには何年掛かるか?何人の競技人口から選ばれるのか?プロになってからもどれだけ結果を求められるか?それに応えるためにどんな努力をするか?

こう述べるとプロとアマチュアの差は明確なのに、いざ役者に置き換えると自称でプロを名乗れてしまうのが如何に滑稽なことか。

今回のまとめに入りますと…

結局役者に限った話ではないですが、思い上がった結果に権利ばかり主張してたいした仕事が出来なかったり、愚痴ばかりをこぼしたりという人間にはなりたくないと自分は思います(この記事がまるで愚痴みたいになってるけど…あくまで頭の整理くらいに思ってて下さい。特に特定の誰かに宛ててとか全く無いので)

自分がやってる演劇の世界も写真、映像の世界もプロという定義が曖昧だからこそ心して取り組まないとなと思います。

意識としてプロであるのは必要。しかし謙虚に常に勉強を怠ら。顧客への歩みよりと自身の主張のバランスを大事にして。そんなプロにわたしはなりたい。

ちなみにですが役者をアマチュアとみなしてそう扱う演出家は嫌いです。


次回は自分が思う【良い役者の定義】について書こうかと思います。ではまた!

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