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40歳エンジニアの独り言

前回の記事(↓)で2020年最後にしようと思ってましたけど、もう一つだけ。

CoderDojo宮崎に来てくれていた子が、立て続けにコンテストで受賞して、全国規模でそのレベルの高さが話題になっているみたいです。「もう引退しようかな…」なんて自虐的に言ってるタイプの大人は多分大丈夫で、彼/彼女らの意欲と技術力の高さを理解して、それを活かす「場」を作る立ち位置にシフトしていくんじゃないかなという気がします。或いは、同じプレイヤーとして切磋琢磨し続ける道を選ぶ人もいるはず。いずれにせよ、何か新しいことを生み出せるんじゃないかとワクワクしてるはず。

でも、世の中はそういう大人だけでもありません。何かがうまくいくと、それを妬む人たちもいます。露骨に嫌味や悪口を言ってきたりするのは、まあまだマシな方で(とはいえ若い人たちはそういうことでも真剣に悩むでしょうけど、正しい対処法と深呼吸さえ覚えたら大丈夫)、タチの悪い人たちは、もっと巧妙に当人の人生を蝕む行動を取ります。

脅かしちゃうような書き方になりましたが、どこかで知らなければならないことでもあります。親や信頼できる大人が伴走してくれている今のうちに、最低限の危険回避の能力も身に付けて、自由に世界を拡張していていってくれたら嬉しいな、と思います。

人生でもっとも大事なことは、殺されないこと、つまり、死なないことで、二番目が楽しむこと、そして三番目に世界を知ることだって、あるとき教わったんだよ。    心はあなたのもとに - 村上龍

もうひとつ最近見かけた将来有望な若者の事例。エンジニアと飲食店経営の二足のわらじを履いてます(いました、かな?)。

同じ空間に居ても、暑いと感じると寒いと感じるが居ることがあって、そういう時には部屋全体(エアコン)の温度を下げて、寒いと感じている人の足元にヒーターを運んでくる、そういう気遣いって接客業ならそこそこ当たり前に出来ることです(それ自体も凄いと言えば凄いんですけど)。だけど、ずーっと机の前に座っててシステムを作ってると、そういう機微が見えなくなってしまうことがあります。自分がまさにそうだったのですが、「人間に快適な室温は22度だって、この論文に書いてあるでしょ?個別に温度調整する必要性を感じません。シンプル・イズ・ベストです」みたいな理屈で物事を進めようとしがちになります。どんなに巨大なシステムでも最後はがそこに居ます。システムを法律や政策に置換しても同じことが言えると思います。

若い彼は、そこが既に見えていて、これからもっと情報系の技術を身に着けようとしています。いつか凄く優しいシステムを作ってくれそうな気がしてワクワクしませんか?

今、自分の会社では週40時間を勤務時間に設定しているけど、今後できればちょっとずつ減らして、週30とか20時間くらいをデフォルトにしたいなと考えています。社会全体の効率化とワークシェアが進んで豊かになるのと同時に、意欲が有り余ってどうしようもないという人には複業をどんどん勧めて、上記の彼のようなハイブリッドな能力を得られる環境が出来たら良いなと思います。あるいは、色んなお金を稼ぐ業としてでなくても、ホビー(個人研究)を持つことを奨励するような形でも良いのかも、なんてのも妄想しています。

最初の話題に戻りますが、CoderDojo Miyazakiという子ども向けのプログラミングクラブを月に1回くらいのペースで開催しています。プログラミングがお金になるとか有名になれるとか、まあ最初はそういうヨコシマな動機でも良いので(笑)、とりあえず始めてみて「学ぶ」ことの楽しさを味わって欲しいなと思います。何かを知れば知るほど、自分が知らないことがまだまだ沢山あるんだ、ということに気が付きます。一緒に何かを極めていく道の途中に居る、という意味では年齢も学歴も関係ありません。正解を教えてくれる先生とそれを聞く生徒という関係ではなく、メンターもニンジャも一緒に答えを探す仲間です。(※CoderDojoでは、参加する子どもたちの事をニンジャと呼びます)

2020年末、1歳の息子がぐっすり昼寝をしてくれているボーナスタイムに書きました。エンジニアとして、経営者として、そして父親として、どれをとってもイマイチぱっとしないんだけど、それなりに頑張ってきた一人の大人の言葉として、これからフリーランスのエンジニア(もしくは小さなシステム開発なんかの会社経営)を目指して成長して、いつかは自分を追い抜いていくような人たちが、どこかで目に止めて読んでくれることがあったらいいな、と淡く期待しながら。

あと、どこにも出さない年賀状代わり(^^;

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