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お客様の行動に思いを巡らす〜カスタマージャーニーを作るときに大切なこと〜

こんにちは、よさそう®です。

マーケティングコンサルタントとして活動していると、必ずと行っていいくらいのでてくる話題の一つがカスタマージャーニーです。今回はカスタマージャーニーを作るときに私が大切にしていることを書いてみます。

カスタマージャーニーをひとことで

みなさんのサービスや商品、製品とお客様が出会って、興味を持ってもらって、買って、使って、お別れするまでの流れを紡ぎ出し、それぞれの段階でお客様にとって困ったことがおきないようにできることを考える設計図みたいなものです。

そんなに物珍しいものでも、目新しいものではないと思います。
なぜなら、買う人の気持ちに立つという行動にほかならないからです。
といっても、なかなか買う人の気持ちになんてなれません。私のマーケティングの師匠はこうおっしゃってました。

お客様目線という言葉があるが、マーケターは絶対にお客様と同じ目線にはなれない。だけど、お客様と同じ目線を持とうとする努力はし続けなければならない。

つまりお客様と同じ目線にはなれなけれど、その努力をするためのツールの一つがカスタマージャーニーというフレームワークだと考えるのが妥当だと思います。

それでこのカスタマージャーニーを作るときに私が気をつけていることをまとめてみます。

1.精緻さを求めすぎない

カスタマージャーニーに限らず、さまざまなマーケティング分析の場面で遭遇するのが”精緻さ”という呪縛です。

たとえばお客様があなたのサービスを1.知って、2.興味を持って、3.買ってくれて、4.使ってくれる、という大雑把にいえば4段階で消費体験が構成されているとします。

でもここで「いや、興味を持ってくれたけど、一度離れて、もう一回調べて買う人もいるよ!」とか「買ってみたけど、使うまで3ヶ月くらい放置されて、それから使う人もいるよ!」という意見が出たりします。

いるとおもいます。ゼロではありません。
そうではなく、そうした行動を取る人がどれだけいそうか?を考えましょう。

カスタマージャーニーは現実を完全に反映するものではなく、起こり得そうな大きなながれをモデル化するものです。モデルなので100%ではなく、おおよそあてはまって、関係者の共通認識ができれば十分です。

精緻化を求めすぎて時間だけが過ぎ、モデルの検証ができないほうが、ビジネスにとっては致命傷となります。

だから精緻化に時間をあてるよりも、関係者にとってある程度納得感のあるモデルを高速で作ることが大事です。そして、マーケティング施策で検証し、各ステージのKPIのしきい値を創り出したほうが、より安全にマーケティング活動ができます。

2.お客様の人間らしさを反映する

いいかえると「生っぽさ」を醸し出していくことが大切です。各ステージでお客様の感じていることを吹き出しに書いたりします。ここで、きれいな言葉で書くよりも、本当にそのときにその人から漏れ出てきそうな言葉づかいや息遣いが感じられる書き方をおすすめします。

たとえば掃除機のカスタマージャーニーを考えているとします。お客様の利用場面でのネガティブな感情変化が起きたときの吹き出しに「使いづらいなあ。。。」と書くとします。
ま、たしかに「使いづらい」という気持ちはあると思います。

だけど本当に自分がお客さんだったら「使いづらい」という感情だけでしょうか?
それまでのカスタマージャーニーを振り返れば、商品と出会って、これがいいと思って、お金を払って、使ってみたら”使いづらい”。
がっかりですよね。
その商品の価格にもよりますが、高価格な商品で”使いづらい”なら、なおさら落胆度が募ります。
そのとき、声には出ないかもしれないけれど、心から漏れ出してくる言葉はこうだと思います。

ああ、高いお金出したのに、こんなに使いづらいだなんて、後悔しても後悔しきれない。もうこのメーカーの家電は買うのをやめよう。

掃除機が発端になり、洗濯機も電子レンジもテレビもなにもかもの選択肢から外れてしまうかもしれない。そう思うと、使うという段階の「使いづらい」への手当を一生懸命考えるようになります。

だから、カスタマージャーニーに書き加えるお客様の言葉は”生っぽさ”が大事になるのです。

あなたがカスタマージャーニーをつくるときに、少しでもこの記事がお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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それでは、また。


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