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VRoidの話#24 何のためにキャラを作るのか(前編)


VRoidでキャラクター作りまして、VRoidHubに上げますとイキイキ動き出します。楽しいですよね。

「うちの子」は自分にとっては特別で可愛いわけです。

あらかわいい。自分のキャラ。


私は絵心がこれまでなかったため、いろいろキャラ作りに参考になる書籍などを眺めていましたが、ある年代別の変化を感じていました。


まず、2000年代。
以下の世代は…そうですね…


「キャラデザの壺1」 尾澤直志さん
VRoid キャラデザとしては今見ても参考になります。

上記のような、ちょっと懐かしい絵柄の内容になっています。

中身は絵がお上手な方向けで、手書きがメイン。
・数書いて体で覚えましょう!
・相手に情熱を伝えましょう!
・君も漫画家になれるぞ!頑張って書こう!

というのが売りになっています。
中のイラストは手書きで非常に豊富、作るの苦労しただろうな…と感じます。

絵柄がアナログで、若干古さを感じるものの、絵に温かみがあるというか、筆者の「伝えよう」「お前も頑張れ!」的な熱意ある内容がうまく説明されています。見ていて楽しい感じです。



次いで、2010年代。
以下の世代は…そうですね…


絵になるキャラポーズの法則 伊原達矢さん
実は VRoidの撮影にはなかなか参考になります。

上記のような、ちょっと新しめのアニメのような絵柄の内容になっています。中身は、本書は手書きがメインですが、この同年代には、下書きを紙で書いて、スキャンで撮り、PCでカラーを塗るという内容になっています。

中身は機能的な感じになっており、理論的になってきています。
・こういうところを意識するとキャラクターに魅力が出るよ!
・重力を意識するとイキイキするよ!
・小物を持たせるとストーリー性が出るよ!

きっと、PCお絵描き=CG化し、線や塗りの書き直しがしやすくなり、より高度なカメラアングルや、カラーリング、小物の追加などデザインが追及しやすくなったからではないかと思います。
こういう考えでみなさん絵を描いているんだなと、毎回気づいて驚く感じです。見ていて楽しい感じです。



最後に、2020年代。
以下の世代は…そうですね…


"推され"キャラクターイラストの描き方 神吉李花さん
実は SNSを意識した鋭い考察はなかなか参考になります。


上記のような、最近よく見ます絵柄の内容になっています。
中身は、完全にフルCGでPCで絵を描く感じです。
どうすればネットでバズれるようなキャラが作れるのか?という内容になっています。

中身は更に機能的、かつ洞察力の鋭い感じになっており、理論も進んでいる感じです。
・こういうところを意識するとみんなに「いいね」貰える絵ができるよ!
・こういう感想イラストを描くと相手に喜ばれるよ!
・バズった時には発言に気を付けよう!

完全に「ネットで画像を公開し、みなさんにご覧いただく、"いいね"を貰いに行くスタンス」になっています。
こういう洞察でお上手な方はみなさん絵を描いているんだなと、気づいて驚く感じです。見ていて楽しい感じです。



…しかし、あれ?
違和感が出てきました。


2000年代初頭は、「自分のため」に絵を描いていました。
書籍の執筆された先生も「自己表現」を主にしています。

時が過ぎ、現在2020年代になりますと、「バズるため」に絵を描いています。
書籍の執筆された先生も「周囲に受け入れられる」「みんなに見てもらえる」を主にしています。


目的が変化しています。
私も自分自身で VRoid を作っていて、あれ?と思ってきたのがこの部分です。

最初は、できること自体が楽しかった。
自分でキャラ作って動かして楽しい!が先でした。


でも最近は、他人の評価「いいね!」のために作っている気がするし、他人の「いいね!」が何となく羨ましい気がしていることに気づきました。


…あなたは 何のためにキャラを作るのか。

長くなりそうなので、後半に続きます。



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