ポケット屋敷の探し物38 中庭の思い出

でも、なんかここじゃない。
和恵はそう確信していた。
音の原因はこれだと思う。
でもあそこは囲いがあった。
奈々はビリヤードの球を撞いてみながら音の原因について考えていた。
「てかあなた、ビリヤードのやり方分かるの?」
とローラに突っ込まれたけど。
みんな遊んでても落ち着かないからなのかコイン5枚なんて少ないからなのか直ぐに秀一の元に集合した。
階段を上がり、1階廊下の客間の向かいの透明な硝子の引き戸を開け一同は中庭に出た。
「わーい懐かしいね!よくここで歌いながら踊ったのなーなんは覚えてる?」
両手広げてくるくる回る美和子。
奈々は苦笑しながら
「ええ、そうだった記憶が。あれ何の歌だったっけ?」
なんて言いつつ当時の状況を思い出そうとしていた。
やっぱり和恵は難しい顔して下を向いている。
「あの時とキャラが違うけど悩み事?」
ローラが心配そうに尋ねた。
「どうせまた影の人のこと気にしてるんでしょ?」
ほっとけと言わんばかりに逸美が言った。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a