ポケット屋敷の探し物103 ポットの存在

「つまり、影の人ってこと?でもさ、招待状の内容からして書けるのは私達をよく知る人の筈よね?」
奈々が難しい顔してみんなを見回した。
「ととととにかくさ、これ飲んだら何か分かるんじゃあない?ねえ!」
みんなの緊張をほぐすように美和子がポットを持ってみんなの背中をポンポン叩いた。
「ええ!?これ用意したのって影の人、つまり和恵を消した犯人かも知れないのに!?あたしは飲みたくないわ!」
と紫穂が頭を抱えて首を横に振った。
「うん、確かに犯人が用意したものなら不用意に口にしたら危険かも知れないわね。」
司も残念そうに呟いた。
それよりも、このポットが最初に部屋を案内された時には無かったのに今日ここに来た時あったとなれば、犯人は私達の行動を読んで先回りしていることになる。
そうよ、最初からあったなら洞察力の優れた和恵ちゃんが気づいていたはず。
司は俯いたままそう考えていた。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a