宇宙(そら)翔ぶキアの秘密基地99
いつもより重いお昼、今日は朝早くからお喋りするためにやってきたあの人が今日は軽い口調で喋りまくっている。
…
まだ朝になる前から何処かで声がして目が覚めた。
「おーい!」
何処か遠くから声がする!聞いたことのある声だけど誰だったかな?
妖精の時間感覚って人間の5倍以上なのよ。
だから一日中特定の人といたら他の人が随分と久しぶりに思える。
それに、夜更かしにも付き合ってたから少し眠い。
「ばあ!!おっはよー、キアちゃん!!」
「きゃっ!」
「何ボーッとしてんだよぅ。オラだよほら!」
籠を置いている棚の下から突然顔出したのはガンドウだ。
びっくりしてドキドキしてしまってはいるけど声の主がガンドウだって分かって腕を撫で下ろした。
すかさずガンドウはあれれーっと首を傾げて
「お?何だいホッとしてんじゃん。遂にサイレンス海賊団の仲間入りだな、良かったな!でもま、ずっとおかしな連中が続いててオラが息抜きにでもなるんかな?そいつは嬉しいや。てかキアちゃん眠くね?昨日の奴らいっつも夜遅くまで飲んだくれてさ、オラ眠れない時は見てんだよ。耳はさほど良いわけじゃないから何言ってんのか分からないけど大変だよな、キアちゃん。何でサーレント様はそんなご命令を…。ま、いいか。思い切り喋られるしオラ的には問題ない。ささ、寝てる場合じゃないぞ!あ、そこは心配要らないか。何故ならオラの話は面白いから寝てられねーぞ。無理はしなくていいからね。」
本当喋るの好きなんだ、とても嬉しそう。
あたしは思わずクスッと笑ってしまった。
ガンドウは悪戯っぽく笑い
「おやおやなーにがおかしいのかな?あれだろ?フレア姉ちゃんのこと。全くあん時邪魔してくれてからに。ささ、今度は邪魔なく思う存分お喋り出来るぞ!」
ガンドウは一息付くと一気に
「早速始める!初対面からのおさらいから。オラガンドウ!黄火国出身の、このサイレンス海賊団の目である!」
ええ!?そんなとこから話すの?
…
とっても目が良いあの人が見たいものと見えるもの、そして見なきゃいけないものが語られる。
自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a