ポケット屋敷の探し物60 禁じられた子供部屋へ

「で、どうする?」
逸美が聞いたのも無理はない。
息を切らして向かった先はあの子供部屋。
確かに人がいたのに部屋に入った形跡がない!?
「やっぱりやばいよ止めようよ。」
紫穂が慌てて反対するが、
「でも、あんたが早く影の人を捕まえよって言ったんでしょ!?」
逸美がそう言って強引に目張りテープを剥がし始めた。
「あ、なんか中から物騒なものじゃないけど金属音が聞こえるような。」
奈々は扉に耳を付けて様子を伺っていた。
「ガチャン!!」
ローラが凄い勢いで扉を開けたが、部屋はがらんとして人影らしきものは見えなかった。
逸美は鼻をヒクヒクさせていた。
また、あの匂い…。
ま、そのうち分かるか。
中庭側と反対側それぞれ向かい合うように2つの窓が
並んでいて、奥には黒板その上にかけ時計。
可愛い花や小鳥の模様の黄色っぽい絨毯が敷かれ、その上、右の壁沿いにはクッションが積み重なり、左の壁沿いに模様や端が少し禿げたピンク色に塗られた木のおもちゃ箱があった。
「あっ!」
和恵がおもちゃ箱を指差した。


自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a