ポケット屋敷の探し物97 秀一の性格

おかしい、私が聞いたのは2階からこっちに向かってくる足音。
しかも逸美が手すりを叩いたのはだいぶ前。
大きな音がしたからゆっくり2階に来た?
普通なら駆けつけない?
秀一は何か隠してそう。
けど今問い詰めてもはぐらかされるのがオチ。
「あれ?奈々どうした?」
近くにいたローラに尋ねられ奈々は仕方なく、
「あ、失礼だけど秀一さんってちょっと臆病なのかな?って思って。普通大きな音がしたら慌てて駆けつけるんじゃないかな?って。」
「それもそうかも。」
ローラが頷き、他の人も同意した。
横で聞いていた秀一は頬を赤くして人差し指で頭を軽く掻いて、
「左様でございます、恥ずかしながら私めは何より臆病な者でして、ゆっくりではなく恐る恐る下りて参りました。こんなことでは大切なお方をお守り出来ないこと、執事として失格なのは承知の上ですが中々…。特に正体不明の怪しい者がいることは困ったものです。こんな私めが申すことではございませんが、お嬢様をくれぐれも頼みます!あ、後今なら誰もお風呂を使用しておりませんので少しリラックスされてはいかがでしょう?」
こんなお昼に?

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a