ポケット屋敷の探し物65 冷めた食堂
「嫌よ、身体中冷や汗だらけだもの!お風呂入ってからよ。」
それもそうかとみんなはまたこくっと頷いた。
しかし、美和子がお腹空いたと訴えるし、秀一が呼びにきたから食事を先に済ませることになった。
「ねえ、ご飯ってこれ?」
美和子が目を白黒させて指差したのはお昼のご馳走とは似ても似つかない。
白米と炒り豆と目玉焼きと雑に切られた肉片と野菜を炒めたもので全て一つの大皿に盛られていた。
明らかに他のテーブルのご馳走とは違う。
席だって階段降りてすぐの所になっていた。
「へん、捜索続けてもらいてーからしゃーなく食料分けてやったんだ。」
カウンターから重蔵が顔を覗かせた。
みんなは渋々食べ始めた。
幼馴染であった久美も目を合わせようとしないし闘真も怒っているように目が合うなり舌打ちしてきた。
早く席を立つようにと秀一が言いにくるより前に空気が悪すぎてみんな直ぐ席を立って食堂を後にした。
自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a