ポケット屋敷の探し物99 知らない声

「そうよそうよ、四六時中怯えて青ざめてたら折角の美貌も台無し。」
と曇らない鏡を持ってうっとりしながら紫穂が言った。
「好き嫌いをせず野菜もペロッと食べられたらもっとね。」
美和子が舌をペロッと出して笑った。
「それはそれで味覚が敏感なのよ。今回の罰で1番文句を言ってたの美和子でしょ?」
紫穂がムッとして言い返した。
「モノは言いよう。ま、でもこんな良いお風呂に入れるのはまだ良かった。お陰でどんな食べ物も美味しくなるし。」
と美和子は紫穂のうっとりした表情を真似した。
「まあ、美和子ちゃんらしいわね。クスクス!」
司が笑った。
続いてみんなも笑った。
あれ?みんなの笑い声の中に知らない人の声が混ざっているような…。
奈々はそれが少し気になった。
「ああ!嫌なこと思い出したわ!あーあーやだやだ。」
急にゾッとして青ざめる紫穂。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a