ポケット屋敷の探し物29 恐ろしい現実

「だから、怪現象なんか益々信じられないから!どーせ、あんたらは恐怖に煽られて幻覚でも見たんでしょ!?」
と逸美はすかさず反論した。
和恵は後悔したように俯いた。
「あんさ、あーたが信じるか否かどーでも良くない?」
美和子が口を挟んだ。
「そうよ、何が何でもその影の人を捕まえないと出られないのでしょ?」
司が現実問題を突きつけたから誰もが固唾を呑んだ。
「あ、なーんだ!みんな影の人が怖いのかそーかそーか!」
美和子は分かったと言った様子で両手を叩いた。
「え、美和子は怖くないの?確か久美は黒い影が襲ってくるとか言ってたよね?」
震え声で紫穂が言ったから美和子は事の重大さに気づいたのか突然顔面蒼白になって硬直した。
「あ、美和子おーい!と、とにかく!早く捕まえて褒美を貰いましょうよ!そしたらいっぱい遊んで…ねっ!みんな!」
慌てて紫穂がみんなを元気付けようとしたが自分も恐怖でいっぱいなのが伝わっているからなのかみんな中々元気が出なかった。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a