ポケット屋敷の探し物96 階段上から

うん、はっちゃんが持っていった招待状に証拠が残っているけど影の人さえ捕まれば和恵ちゃんも千佳奥様も帰ってきて事件解決なんだから余計なこと言って騒ぎを起こさない方が良いよね?
司はそう判断して黙っておくことにした。
「あ、誰か覗いてる!」
奈々が階段の上の方を指差した。
2階に上がったけど人影すら見えない。
「おかしいわ、確かにこちらの様子を伺うような足音が聞こえてきたのだけど。」
奈々が首を傾げると、
「キャーキャー!!」
美和子の悲鳴が聞こえて慌てて階段の方に振り向いた。
そしたら何やらバツが悪そうな表情をした秀一がいた。
「あ、驚かしてしまい申し訳ございません。階段下の方から大きな音が鳴って、心配でゆっくり下りて参りました。」
「私達こそつい興奮して手すりを叩いてしまってすみません。」
逸美が謝った。
しかし奈々は難しい表情をして黙り込んだ。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a