ポケット屋敷の探し物10 屋敷の主登場?

「ったく豪邸の執事だか羊だか知らないけど黒いものと携帯取って何になるのよ!大体光さえ当たらなければ何でも真っ黒じゃない!」
と紫穂は呆れたとばかりに文句を言った。
「はい、紫穂様の仰る通りです。だからこそ夜遅く、消灯時間以後に部屋から出ることは不吉であり忌み嫌われております。それにこの頃…。」
秀一の深刻な表情に紫穂を始めみんなが固まっていたら、
「おっと、そいつは俺が説明するよ。」
玄関奥の扉が開き、女の子が乗っている車椅子を引いた青と白のストライプ模様のスーツを着た少し良い体格の若い男性が現れた。
「おお!若旦那様!私めが出過ぎたまねをっ!大変失礼致しました!!」
とその男性に秀一はペコペコ頭を下げた。
「おいおいよせよ。まだハタチでも無ければ親父もいるんだ、坊っちゃまで良いよ。」
「あ、はっちゃん!とくーみんだ!」
と思い出して感激したようにパンパン手を叩いて喜んでいたのは美和子。
そう、車椅子に乗っているのは幼馴染のくーみんこと久美(くみ)。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a