ポケット屋敷の探し物55 誰かの影

「ズバリ!褒美とは!…はっちゃんの妻になることよ!!」
と決めポーズで言い放ったがその途端みんなへなへなと落胆した。
「ちょちょ何よその反応!?玉の輿のチャンスなのよ!」
「それよりも影の人の手がかりがないんじゃ玉の輿も何も無いよ。」
ローラが指摘したから紫穂はガッカリして両手で頭を掻きむしったがその後慌ててクシで乱れた髪を整え出した。
「何か気になるとしたら、部屋を見ながら誰かの影を感じたことかな?」
司が美和子、逸美、ローラを見て言った。
「ねぇ、体育館で一緒に身体を鍛えていたのは本当にはっちゃんなの?」
司がローラを見つめて質問をぶつけた。
「ほ、他にいないよ絶対。」
「使用人とか?」
美和子が口を挟んだ。
「それは無いと思う。だって一緒に鍛えてたのはハッキリ覚えている。で、そう言う司と逸美は書斎に思い入れがあるよね。一緒に勉強した人っていたのでしょ?」
書斎にいた時と同様、司と逸美は顔を見合わせた。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a