ポケット屋敷の探し物106 和恵が言ったこと

司は少し会釈をして立つと、他の5人も立ち上がって食堂を後にした。
ちょっと気持ちを落ち着けるためみんなで中庭に寄ることにした。
天を仰ぐ司、風を舐める美和子、少し寝転ぶ紫穂、深呼吸する逸美、体操するローラそして、鼻歌うたう奈々。
暫くして屋敷の人達が食堂から出てきて自室に戻っていくのが見えた。
「ねえ、紫穂ちゃん。あの上の部屋から視線を感じたって時に和恵ちゃんが言ってたこと覚えてる?」
寝転んでいる紫穂の横に座って静かに声かける司。
「あれは襲ってくるような感じじゃなかったって言ってたよね?」
「うん、でも人が2人も消えたのよ!」
ギョッとして体を起こした紫穂。
「そうね、でも和恵ちゃん何か気づいていたのかしら?」
「だから消された?で、素朴な質問だけど何で司はそんなおっとりした喋り方なの?」
司はうーんと首を傾げた。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a