ポケット屋敷の探し物81 旦那様の書物

言いかけて秀一は顎に手を置き、
「しかし解せぬ。マスターキーと言えどもこのお屋敷にしか通用せぬもの。金目のものより必要だとは到底思えませんが。」
「あ、多分外に出るためじゃない?犯人はマスターキーで千佳奥様と和恵ちゃんを外へ運んで言ってそのまま逃げたのよ。」
司がそう推理したが紫穂は震えて、
「じゃ、じゃあ何でこの部屋開けっ放しなのよ!?それに…!」
「それにこれでしょ?」
ローラがいち早く旦那様のお部屋の棚の上にある、太めの本みたいなものを持っていた。
「あ、こ、こ、これは…。」
秀一は慌てるが、ローラはその本をまじまじ見て、
「世界一愛おしい闘真」
と表紙にデカデカ書かれた文字を読み上げた。
そして、みんなの所に行ってページをめくった。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a