ポケット屋敷の探し物64 影の人の存在

「ガチャン!」
秀一が出て行った扉は冷たい音を立てて閉まった。
「何よ!折角このあたしの貴重な骨休めの時間を潰してまで幼馴染のために危なっかしー探し物ゲームに参加してやってるってのに。」
と紫穂が愚痴った。
「まあまあ紫穂ちゃんの気持ちも解るけど久美ちゃん、よっぽど影の人を恐れているのよね。」
司がなだめた。
「納得いかないけど。大体あの部屋開ける前から影の人うろついてんでしょ?和恵は見たものね!?」
紫穂は和恵に同意を求めようと話を振ったが、
「確かに、紫穂の言うことは解る。和恵が見たってのが本当ならね。」
と逸美が疑うように腕組みして先に返事をした。
「嘘じゃないもん!」
和恵は拗ねるようにほっぺたを膨らませた。
「まあまあ、ひとまず食事とってから捜索の続きやる?」
奈々の提案にみんなは頷いたけど紫穂だけ首を横に振った。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a