ポケット屋敷の探し物84 誘導

「はあ、そこまでは甘やかされたんだ。そりゃ傲慢にな…。」
「しっ、秀一さんの前で失礼でしょ!」
秀一は特に気にしていない様子だが逸美は紫穂を咎めた。
「でも、すごく優しい旦那さまよね。」
と司が微笑ましいと表情を綻ばせたが、
「ま、子供に優しいからって善人とは限らないけど。」
逸美は不満そうに溢した。
全く秀一さんの目の前で失礼なのはどっちなのよ!?
紫穂が逸美を横目で睨んだ。
「で、何か?犯人はこのはっちゃんの成長日記をあしらに見せたかったの?」
美和子の指摘にローラがうーんと唸った。
「それなら犯人は私達がここに来ることを見越して?」
「あり得るかもな。常に影の人は私達を誘導しているのかも。」
逸美が深刻な重い声で言った。
「ひっ!!」
紫穂が驚いてのけぞり後ろの人達にぶつかった。
「もう、今度は何!?」
押されて尻餅ついた逸美は少し怒った。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a