ポケット屋敷の探し物105 落ちた球

みんな元気なフリしている。
声の調子から奈々はそう思った。
それに、ご飯には少々早い気がするけど。
早い時間の食卓は文花がテーブルのセッティングをしたり掃除したりバタバタしていた。
「ふふ、たまにはスカッとしましょ!」
ローラが目指したのはカジノ部屋。
みんな少しばかりのお金をコインにしてスロットやポーカー、ルーレット等で時間を潰していた。
奥には囲いのあるビリヤード台。
1と14と15の球が、台の下の所に転がっていた。
奈々は少し違和感を覚えたが遊んでいる時間は速く、あっという間に時間が過ぎた。
晩御飯は自分達だけでなく家の人の雰囲気もやっぱり重苦しかった。
そもそも私達は呼ばれてなかった。
それが余計に空気を悪くする。
体力付けようと言うことなのに食べ物が喉を通らず特に美和子なんか水で流し込んでいた。
そうまでして食べ物を残したくないのだろう。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a