ポケット屋敷の探し物30 お昼の時間

「みんな見て!凄い洗濯機がいっぱいあるわ!いいな、一つ欲しいな。」
司が秀一の様子を見てか部屋の話題に戻した。
秀一は申し訳なさそうにペコペコ会釈をして、
「申し訳ございません。私めもあなた方お嬢様の大切なご友人が危険な目に遭わぬよう努めて参ります。さて、こちらがランドリー室でございます。ここでは用途に合わせて複数の洗濯機を使用し、大切な衣装を傷つけたり汚したりすることなく完璧に美しい状態に洗い上げます。さてと、そろそろお昼ですので食堂へご案内致します。」
「あ、そう言えばお腹空いたね!」
と相変わらず呑気そうな司。
人なのか影なのか正体不明の怪しい奴がこの屋敷のどこかにいるって言うのに。
不安で仕方がない奈々はそんな司を羨ましく思った。
「うん、賛成!!いっぱい歩いてきたし、お腹ペッコペコ!!」
無邪気と言うか、空気読めないと言うか益々秀一が申し訳なさそうな顔することも想像出来ないの?
大声出してお腹を叩く美和子を逸美は横目で睨んだ。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a