夜未だき

夜未だき

最近の記事

そんなもん?

‪手を滑らせて落ちていくグラスを眺めながらも何も出来ないみたいに、摩耗した感情が解像度を下げていくのを見ていた。水面の揺らぎが消えたわけではないのだけれど、シャッタースピードの遅すぎるカメラのような思考では追いつくことが出来ない。‬感情にも思考にもどちらにもピントは合わず、ピンボケを味とも思えず、それでもシャッターを切り続けることをやめられない、壊れかけのカメラ。 なんてことを、気づけば幾月にいっぺんくらいしか思い出さなくなり、毎日そこそこ楽しく働き、ぼちぼち暮らしを保ち、

そんなもん?

    短歌 41

    短歌 41

    短歌 40

    短歌 40

    短歌 39

    短歌 39

    短歌 38

    短歌 38

    ‪鈍だ。ずっと膜の中にいる。目は文字の上を滑り、言葉は肌の上を滑る。定型内の非定型な毎日、目的からの逆算、合理性、効率性、偶然と予定外の排除、驚きは起きるべきではないから。海風に傷む柔らかな腕も、せせらぎに揺らぐ剥き出しの足もここでは望ましくない。水路づけられた成長へ邁進。そんなの全然生きていない。雑踏、日光、騒音にも耐えられるようになった。でも何も突き刺さってこない。痛みもない、血も涙も出ない。衝撃も感動もない、動かない。錆びている。切り替えられない無音の砂嵐。‬濤声と雷鳴

    短歌 37

    短歌 37

    短歌 36

    短歌 36

    短歌 35

    短歌 35

    短歌 34

    短歌 34

    短歌 33

    短歌 33

    短歌 32

    短歌 32

    短連歌 1

    友人と「短歌の上の句を送り、下の句をつけてもらう遊び」をした。短連歌というらしい。 分かりにくいが(わざと)、墨色が友人で紺色が私。 読み口は全然違うけれど、こう見ると二人とも終わりと別れと喪失が近い。「感情の苦い部分はプリンのカラメルみたいで愛おしい」とは友人の言で、まだそこまで苦さを受け入れられない私は、苦味の中の甘さを飴にして舐めている。 やっぱり短歌は息遣いのようで、友人には友人の、私には私のリズムや言葉選び、視点、感情がある。ゆえに人の詠んだ前句に付句を継ぐのは

    短連歌 1