主治医には言えなかった

安いスパークリングワインを帰ってきてから一本開けた。
主治医には遺書を書いたとは言えなかった。
もう、幸せを心の拠り所にして生きるのには疲れたとは、言えなかった。

わたしは明日も生きます。
自死で遺された側の気持ちがわかるから、わたしはお迎えが来るまで生きると決めています。

早くお迎えが来ますように、と時々祈ります、真摯に。
丈夫なフィジカルがそれを許さなくて、わたしは笑います。

子どもたちを愛しています。
酔っ払ってます。
欲しいものを躊躇いなく買えるだけの経済力が欲しいです。
わたしの1日は1万円ほどです。

明日もまた無事に来ます。
きっとそうです。
さようならはまだお預けです。

また明日。

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