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人生はどうしようもない事だらけ 窮鼠はチーズの夢を見る

窮鼠 
追い詰められて逃げ場を失った鼠 (ねずみ) 。

追い詰められて逃げ場を失った鼠 がチーズの夢を見てる所を想像すると圧倒的に切ない。

「窮鼠」の意味を知ったのは物語を観てから数日経った頃だった。

じわりじわりとその意味合いが私を蝕んでくる。

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大伴役の大倉くん

とても良い役者さんだと思った。

元からジャニーズに疎い私からすれば完全にいち役者さんでした。

ジャニーズとかアイドルが出てる映画は、やたら脱ぎたがってその肉体美、いわゆる細マッチョをこれでもかと見せつけてくるイメージがあったが、この映画にはそれは皆無。いや脱ぎまくってはいるが。

大倉くんのちょっと枯れたカサついた質感がたまらなくこちらに訴えかけてきて苦しい。

肌や髪の毛のパサつき、澱んだ眼。

元はキラキラのアイドル。

役作りやメイクという事は重々承知だが、同情してしまう程のくたびれた感じ。

いい役者さんだなと思った。

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そして今ヶ瀬役の成田凌。

成田凌 今までオシャレなイメージしかなくて、、

オシャレな服にオシャレな体型にオシャレな顔。

オシャレな仕事してんなーって鼻についてた。

そんな彼のイメージがガラッと変わった。

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引いちゃうぐらいのガリガリの体。じっとり、ねっとり、ねばねばな体温が伝わる。

大伴は干からびてて、今ヶ瀬は糸を引きながらゆっくりじっとり葉の上を伝ってくるカタツムリのようだ。

子供の頃に思っていた、単純な法則。

大伴くんは今ヶ瀬くんが好き!今ヶ瀬くんも大伴くんが好き!両想い万歳!問題なし!とはいかない。

お互い好きならいいじゃんって思うけど、そう上手くはいかないんだよな。

上手くいかせようとお互い努力はするんだけどね。

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そしてこの映画に出てくる女がもう本当に女の嫌な部分をかき集めて出来た集合体で。

私も女だし、意中の人の気を引くために試行錯誤した経験はもちろんあるからよくわかる。

こんな女ばっかじゃないと言いたい所だけど、どんな子でもみんなどっかで意地悪で姑息で自分だけがいい思いしたいって部分はあると思う。

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この方、ゲスの極み乙女の方なんだね。

このクセのある顔は好き嫌いが分かれると思うんだけど、この人をキャスティングした人 アッパレ。

女性陣のキャスティングもとても良かったなぁ

原作を描かれた水城せとなさん

あーーー失恋ショコラティエの人かー!!

女の嫌な所ずる賢い所を描かせたら右に出るものはいないのではないでしょうか。

私は同性としてこの作品の女性陣がとても興味深く、反吐が出そうな程嫌いなのにまるで自分を見ているような愛しさも感じた。抱きしめたいぐらいね。

見終わった後に大倉くんと成田凌の身長を思わず調べてしまった。なんでだろうね

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どうにもできないこと どうしようもないことってあるよねぇ。たまにはそれをそのままほっぽり投げてもいいよねぇ。だってどうする事も出来ないんだもん。

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