エンディングプロトコル
旅の端っこを探している
明日のない今日を探している
積み上がる昨日は置いていく
おもいだけの荷物も置いていく
繋がる度に増える傷も痛みも
私の輪郭線だって言うなら
溶かして薄めてこの指も声さえも
夏の彼方に
全部放り出して 今すぐ終わらせて
傾いた日の陰ででも眠らせて
私を忘れてよ 君のことも忘れるから
入道雲ばかりが眩しい
そんな顔しないでよ
例えば誰かのいたずらで
ボタンの掛け違いみたいにさ
もっと早くに君と会えてたら
もっと素直なことが言えたかな
今朝は久しぶりに夢を見たからさ
くだらない冗談で笑う日々も日差しも
私の足首に絡んではほどけていった
透かしてぼかしてその鼓動も声さえも
夏の彼方に
全部放り出して 今すぐ終わらせて
白い波のまにまに眠らせて
逃げることからも 逃げてしまいたいのだ
空だけがただ広すぎる
どんな顔すればいい
旅の端っこを探している
明日のない今日を探している
積み上がる昨日は置いていく
おもいだけの荷物も置いていく
ふたりの足跡だけが、続いていく
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