特別に用意された部屋
ある避暑地での出来事である。
当時、母の勤め先には避暑地Kに保養所があった。夏はもちろん、四季折々に楽しむことができるそこにはショッピングモールや〇〇銀座のような人々で賑わう土地もあり、私も同行して一緒に楽しく過ごすことがあった。
その時も、一泊して観光とショッピングをする予定だった。
季節は秋で、宿泊予定の保養所は予約がいっぱいだという事で、恐らく取れないだろうとの事だった。
別の施設を探していたわたしへ、母が嬉しそうに連絡して来た。
「宿泊できそうだって」
聞けば、予備と