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𝑡𝑒𝑥𝑡. 養老まにあっくす 「デザインの敗北」という言葉をときどき耳にする。審美的には完璧でも、致命的な欠陥を抱えたデザインに対して使われるようだ。そういうデザインがあることは私も認める。しかし、デザイナーの端くれとして言わせてもらうなら、この言い回しはちょっと気に入らない。 「デザインの敗北」という言い方をされると、デザインそのものの存在価値を否定しているように聞こえてしまう。「この製品は見た目には美しいが、死ぬほど使いづらい。だからデザインの敗北だ」と。こう言われ