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あ だ ば な ─ 徒 花 ─

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養老まにあっくすエッセイ集②
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#未来は自分たちでつくる

ファンタジーに託して

𝑡𝑒𝑥𝑡. 養老まにあっくす  私の書斎には一首の歌が飾ってあります。大学のときの恩師が詠まれた歌で、筆書していただいたものを額に入れて掛けています。こんな歌です。   胡蝶にも   佛果にいたる花の色   隔てぬ梅に   飛び翔りてそ  現実には蝶々が梅の花を見ることはありません。なぜなら、梅が咲く頃には彼らはまだ蛹の中にいるからです。春から秋に咲くあらゆる花々を眺め、そのまわりを舞うことができる蝶々も、梅の花だけは見ることができない。それゆえ蝶々は梅の花にあこがれる