【加盟店レジェンド列伝①】眞部利勝さん&久子さん(養老乃瀧今治店)
いらっしゃいませ!
全国津々浦々の加盟店にいらっしゃる"この道ウン十年"のオーナーさん達の「人となり」をご紹介。第1回目の今回は愛媛県から。
この度、めでたく50周年を迎えられた今治店のオーナー・眞部利勝(まなべ・としかつ)さんと奥様の久子さんに、お話をうかがいます。
一見さんを大事にしていれば、二度三度と来て下さる。
眞部利勝さんは現在80歳。1941年に今治で生まれ、地元で学校を卒業し、集団就職。東京のいわゆる月賦販売のお店で、貴金属や洋服などの販売をされていたとか。
「20代半ばごろでしょうか。デパートがどんどんできて、仕事がだめになってきまして。それで養老乃瀧のお店を始めることにしました。仲間が先に始めていて、自分もやってみようと」
飲食店の経験はありませんでしたが、一念発起して埼玉県の鴻巣に出店。お見合い結婚した同郷の奥様・久子さんと奮闘の日々を送り、5年が経ちました。
「家内もそろそろ戻りたいと言うし、今治に帰ろうかと。自宅を店にすれば家賃を払わなくていいので、楽になる。家内のお父さんにお願いして土地を探してもらい、45年前にこの店を始めました。
最初なかなかお客さんが入りませんでしたが、一所懸命やりましたよ。あのころ今治では誰も養老乃瀧を知らなくてね。来て下さったお客さんが『あの店はおいしいよ』と言ってくださって、お客さんが二人、三人と増えていきました。一見さんを大事にしておれば、二度三度と来て下さる。その繰り返しですよ」
自分の料理はまだ未完成。
20歳から60歳ぐらいまで、幅広い層が来店。お客様の9割が地元の常連さん、1割が出張族だそう。今治は造船業やタオル作りが有名なので、東京などからも多くの方がいらっしゃるようです。
「近くのビジネスホテルさんがお客さんにうちの店をお勧めしてくれるので、助かっています。ここで名物の鶏皮焼きを食べて、お酒もたくさん飲んで満足してもらって、次の出張でもまた来ていただいています」
出張で来て下さった方には、ホテルに帰って食べられるようにと、お土産におにぎりを持たせて下さるとか。そんな心遣いも、何ともうれしいものです。そしてもちろん、お店の味もさまざまな改良を重ねてきました。
「地元のお客さんに喜んでもらうためには、土地に合わせた味つけをすることが大事。それをずっと守ってきました。今治の人は、少し薄味が好きなんです。それを、出張で来られた皆さんも喜んで下さっていますね」
お客さんとのつながりを大事にしつつ、他の飲食店にない味を作らなくてはいけない。そう思ってメニューを考えてきたそうです。
「一番人気は今治名物の鶏皮焼き。他の店では鶏皮だけを焼くことが多いのですが、ウチは鶏皮ともも肉を半分ずつ。地元の方はたいてい注文しますし、出張で来た方にはまず『鶏皮焼きがおいしいですよ』と言ってお勧めしています。
でも、自分の料理はまだ未完成。今も新しいメニューを開発していますよ。例えば最近では、手羽先の塩焼きを天ぷら粉にまぶして揚げ、ちょっとタレをかけた手羽天ですね。皆さんおいしいと喜んで下さっています」
厨房の換気扇だけは、毎日欠かさずきれいに。
そんな眞部さんご夫婦も、この2年あまりはコロナ禍による休業要請でご苦労されたようです。
これまで、お店を20日間も休んだことはありません。幸い家賃と人件費がかからないのでお店が傾くことはなかったそうですが、休業期間はひたすらお店の掃除をされていたとか。
「いやいや掃除のコツなんてありませんよ。汚れているのが嫌だと思ったらやる。それだけです。50年もやっていますと、じっとしていられませんのでね(笑)。
ただ厨房の換気扇は、毎日欠かさずきれいにします。1週間掃除せずにおったら、もう手をつけられませんからね。毎日やらないとダメです。もちろん面倒な時もありますよ。そういう時は軽めにさっとだけやって、一杯飲んで寝る(笑)。それで翌日にしっかりやります」
「あれもやらな」「これもやらな」とあわただしく動いていることが、眞部さんご夫婦が長年、元気にお店を営んでこられた秘訣のようです。
これからも地元の皆さんや出張族を、おいしい焼き鳥とお酒で、おもてなししてあげて下さいね。
(終わり)
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