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スキー場での事業展開で得た気づき~養老乃瀧Gのコントラクト事業について/後編【代表よもやま話㉑】

いらっしゃいませ! 

養老乃瀧株式会社代表・矢満田敏之(やまだ・としゆき)のコラム。私たち養老乃瀧グループが手がけている、居酒屋以外の事業ついてお話しするコラムの後編です。

ぜひ、最後まで読んでみてください!

■実質約2か月半の「短期決戦」

(※前回から続く)
西武ドームでの事業展開をきっかけに私たちはノウハウをたくわえ、その後、さまざまな球場でビジネスが広がっていきました。

しかし問題は、野球の試合がない冬の時期をどう乗り切るか、でした。

まずは、プロ野球の公式戦が開催されない11月から3月の間の売り上げをどう確保するか。もう一つが、各球場向けに配属したスタッフに冬の期間、何をしてもらうか。このような課題が生まれてきました。

そこにちょうどぴったりとはまったのが、スキー場での飲食店運営でした。実質約2か月半の「短期決戦」です。

私たちはスキー場での飲食事業を2020年にスタートさせましたが、成功例の一つが新潟県の「GALA湯沢」で2021年12月にスタートさせた「ご当地グルメ 新潟食道」です。

実は最初のシーズンはカレーやラーメンという、いわゆる「スキーメシ」でスタートしました。しかし2年目は考え方を変え、メニューを刷新。この店舗では、新潟のご当地グルメ・へぎそばやわっぱ飯、B級グルメのたれカツ、激戦区・新潟ならではのご当地ラーメンなど、地元グルメを大幅に取り入れてリニューアルしました。

リニューアルしたメニューその1。新潟といえばやっぱりラーメンです
リニューアルしたメニューその2。スキーで疲れた体にガッツリ系グルメ!

これが当たりました。

GALA湯沢の魅力は、JRガーラ湯沢駅からそのまま行けるアクセスのよさ。そのため、スキー客の方々の多くは東京など、新潟以外からいらっしゃいます。

それなのに、よくある「スキー場メシ」しか選択肢がないのはもったいない(もちろんスキー場メシも素晴らしいものですし、個人的にも大好きですが)。せっかく遠方から新幹線で来たお客様は、地元のグルメを楽しみたいはず。

そう考えてリニューアルに踏み切ったところ、大きく売り上げを伸ばすことができました。

実は、地元グルメへの切り替えを決断したきっかけは、西武ドームでの事業にありました。西武ドームから、地元の埼玉の食材を使った埼玉のグルメに特化したお店をできないか、というオファーをいただきがあり、球場内に「埼玉食道」というお店をオープンしていたのです。

これがなかなか評判がよかったことから「新潟でもそういった地産地消に近い取り組みができないか」と考えました。

そしてこの考えを生かし、自社事業として昨年、神奈川県の大磯町にオープンさせたのが「肉と野菜の店 相模園」です。

コントラクト事業で得た気づきを自社事業に応用。地元の食材を活用し、地域に根差したおいしいものを提供していく。そんな「地産地消」の考えのもと、相模園は少しずつ、地元のお客様を中心に愛されるお店に育ちつつあります。

このように、コロナ禍をきっかけにコントラクト事業に挑戦したことが、自社事業にも大きな影響を与えているのです。

■居酒屋事業の大切さを痛感

現在「新潟食道」はGALA湯沢の他、昨年末からは苗場プリンスホテル内にも店舗を展開。そして苗場プリンスホテルでは「Naeba de Napoli」というイタリアンのお店も展開しています。

また現在、ニセコのホテル「綾ニセコ」内の「綾キッチン」、ホテルHINODE HILLS内の「The Bitsro」の2店舗を運営。そして他にも武蔵野大学有明キャンパス内の「ありあけ食堂」、そして府中や京都、新潟そして川崎、大井などの競馬場でも、事業展開を行っています。

ホテル「綾ニセコ」内「綾キッチン」
ホテルHINODE HILLS内「The Bitsro」
武蔵野大有明キャンパス内「ありあけ食堂」

私たちはこれまで「笑顔が集う場所へ」というスローガンを掲げ、「居酒屋」と「フランチャイズ」という事業領域を深掘りしてきました。それに加え野球場やスキー場、ホテルや学校などに、新たな「笑顔が集う場所」を作ることができた。そのことを、本当に喜ばしく思います。

その反面、こういったコントラクト事業に取り組むほど痛感させられるのが、我々のベースである「総合居酒屋」というビジネスの大切さです。

コントラクト事業に踏み出せたのは、「養老乃瀧」「だんまや水産」「一軒め酒場」という居酒屋事業のベースがあったから。このことを、決して忘れてはいけません。

自社事業でもコントラクト事業でも、お店に来てくださるお客様においしいお酒と料理を提供し、笑顔になっていただく。そしてお客様だけでなく、従業員や家族、そして関係者の皆様も含めた、みんなの「笑顔が集う場所」を作っていく。その思いは不変です。

では、また!


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