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【フカフカな土で水を守る】水はどこからやってくる?水を育てる菌と土と森

どうも、ロカキヤです。
普段は水処理会社に勤務して、浄水器ブロガーでもあります。
完全初心者のための浄水器の選び方はこちら>>北のロカキヤhttps://www.kitanorokakiya.com/

今回は、浜田久美子さん著「水はどこからやってくる?水を育てる菌と土と森」が非常に面白く勉強になったのでご紹介したいと思います。

浜田久美子さんは、精神科カウンセラーをへて、木の力に触れたことから森林をテーマにした著述業に転身しています。
本書も森と水との関係をテーマにして書かれています。

本書を読んで感じたのが、図解を使ってめちゃくちゃわかりやすく書かれてる!です。
初めて水について勉強したい人にはうってつけの本だと思います。
難しい言葉をなるべく使わずに読みやすく作っています。
著者と編集者の気遣いが読んでいて伝わってきました。

地球上にある水の97.47%は海水。
淡水は2.53%しかありません。
そのうち氷河などが1.76%、地下水0.76%、河川、湖沼など0.01%です。
参考:第4章 水の星地球-美しい水を将来へ-(環境省HP)

氷河は固まっているので使えないことを考えると、めちゃくちゃ少ないですよね。
本書では森を守ることがどのようにして水を守れるのか、が書かれています。

結論 フカフカの土が地下水を守ってくれる。

地下水のための森を守る活動をしているサントリーの天然水の森プロジェクトを紹介しています。

地下水は降った雨が地面に染み込み、地層でろ過されて地下に溜まった水です。

ではどんな地面でも染み込むのかと言えばそうではないんです。
硬い地面と柔らかい地面に同じ量の水を流すと柔らかい地面のほうが染み込みやすい。
だから地面がフカフカだと地下水が増えるということです。
雨水が染み込みやすくなると水害対策にもなるメリットがあります。

ちなみに地層を通る時にカルシウムやマグネシウムが溶け込むことでミネラルウォーターになります。
カルシウムやマグネシウムの溶け込む量の多さで軟水か硬水が決まります。
>>【水処理のプロが解説】軟水と硬水の違いとは?家事で役立つ使い分け方を徹底解説。

現代は昔よりも木材を使わなくなっています。
なので手入れされずに放置状態の森が増えているんです。
放置状態の森は人間の手入れがされないため木がうっそうと生えていたり地面の状況が悪くなって雨水が染み込みにくくなっています。

そこでサントリーの天然水の森プロジェクトでは放置された森を手入れして地面が雨水を染み込みやすくする活動をしています。

本書内では具体的な活動内容と様々な問題点、それをどのように解決していったのかが詳しく書かれています。

ロカキヤの思ったこと

普段、水処理の仕事をしていてうっすら理解していたことが、すごくわかりやすい本書でクリアになりました。

地下水の出来るまでのサイクルは知っていたんですが地面の柔らかさでまったく変わるのは確かに!と改めて気付かされました。

温泉を砂式ろ過器でろ過していると段々と表面が固まってきて流れが悪くなる経験をしていたのでイメージがしやすかったですね。

読んでいて一番面白いな~と感じたところは木の根が直接栄養や水を吸い上げているわけではないということ。
根に共生しているキンコンキン(菌根菌)という菌を通して吸い上げているんです。
エーッ!て感じですよね。
その代わり木からタンパク質をもらっているみたいです。
お互いに補完しあっているんですね。

関係ないけど、キンコンキンキンコンキンキンコンキン・・・・言いづらい・・・

日常生活を送っていてまったく気づくことが出来ないが、こういう地道な活動をしている人達のおかげて私達の生活のためにもなっていると気づくことが出来て読んでいてすごく有意義な本でした。

表紙や挿絵の絵もかわいくて好きです。
てていさん(@tti_design)が描いているみたいでついついフォローしちゃいました。(笑)


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