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#29 契約に向けた最後の八ヶ岳訪問 ③

今日はいよいよ地鎮祭。とは言っても、神主さんに来ていただくようなものではなく、KもTも特段縁起を担ぐ性格ではない、というか信心深いわけでもないことから工務店さんと僕らだけで行う簡易的なものです。

宿泊中のホテルから近いこともあり、約束の30分ほど前にには草原別荘地へ。工務店の方もすぐに到着し、約束の時間より早く開始です。

2礼2拍手1礼ののち神酒と塩を地縄を張った建築予定の建物の四隅に捧げてものの10分ほどで終了です。地鎮祭自体は簡易的なものであれ、これからいよいよ始まるのだと、気持ちも新たなものとなりました。

地鎮祭の様子

その後、いよいよ最終版の見積書と実施図が完成しているとのことなので工務店の社長さんと宿泊先ホテルのラウンジでコーヒーを飲みながら2時間ほど打合せとなりました。

建築概要、配置図、平面図、立面図、基礎図面、電気図などを含む20ページにも及ぶ書類、そして18ページもある見積書を細かくなぞりながら説明を受けます。

それにしても建材や建具(キッチン、バス、サッシ等)そしてコンクリートに至るまで価格の高騰が深刻化していて、なかには年に2、3度価格改定があったものもあるといいます。そしてこの4月にも値上がりが予定されているものがあるということなので、是が非でも3月中に契約締結を完了して3月中に発注できるものはしてしまおうということになりました。

さらに、昨日のブログで少し触れた盛土が足りない件については、まだ造成費用が見積もり書に反映されておらず、見積もり金額はさらに少し上がるとのこと(金額の目線は聞いたのでまずは落ち着きを取り戻しましたが。。)

ちなみに、『しかしまあタイミングの悪い時に建ててしまうことになるね』と僕らが話していると、社長さんが『ここが頂点だなんて誰も思ってないです。むしろこの程度で建てられて良かったと思う日が来るかもしれませんよ』と。

何やらこういった建具や建材が値上がっても、では供給が落ち着いた時に値下がるかと言えばそんなことはいまだかつてなかったらしく、今後スピードは鈍化したとしても金額はジリジリ上がり続けるだけだろうとのことでした。

一年早く始めていれば…と悔やでいた僕らでしたが、これを聞いて今の金額でやれる範囲でやることで良しとするしかないねと気を取り直したのでした。

さて、打合せも終わり気分転換にちょっと清里までドライブすることに。

サンメドウズ清里のスキー場に行ってみました。本当にスキー場やってるの?というくらい道中はまったく雪がなかったのですが、ゲレンデには人口雪もあるかと思いますが雪がしっかりとあり、駐車場も満車で多くのスキーヤーで賑わっていました。

僕らは二人ともスキーの大ファンというわけでありませんが、せっかく別荘地から車で30分以内の場所にスキー場が二つもあることですし、草原別荘地に拠点を建てたあかつきにはスキーもやってみようかと思っています。

別荘地から車で30分程のところにあるサンメドウズ清里スキー場

スキー場を眺めたあと、まだホテルに帰るには少し早いので、草原別荘地に戻ってイメージを膨らませます。もともと開けた土地なので木の葉が落ちる冬はそれなりに景色も良く、東に金峰山、南東方向に富士山、南に南アルプスが見えます。

杉やカラマツといった保安林がどの方角の稜線にも微妙に被ってしまっていて、KとTは「10本切っていいって言われたらどれ切る?」「5本であればすでにシミュレーションした」などと夢とも現実ともつかない妄想話をしながら何もない土地に佇みます。

リビングルームやバスルームになるポイントに立って窓から見える景色を切り取りながら他愛もない話をするのも結構楽しい一時ですね。

保安林の向こうに透けて見える南アルプスの稜線

そろそろホテルに戻ろうかと思っていると、初老の男性の方が話しかけてきました。どうやら同じ別荘地にある家に定住されている方で、僕らが地縄張りをしたり測量ごっこ的な事をしていたものだから、はじめ僕らを業者だと思っていたとのこと。

いえいえ、土地の持ち主で施主ですと説明。聞けばなんでもこの別荘地の開発初期からご存じの方のようで、その発展の経緯など面白い話を伺いました。

男性とはその後小一時間ほど話をして別れ、夕方になったので僕らはいつものように買い出しに出掛けてホテルに戻り、今日入手した新図面や見積もり書を眺めながら今後の段取りについて話し合いました。

明日は早くも最終日、東京に戻る日だ。