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親から「エンディングノートを書いてるのよ」と告白された時、子どもは何を感じる?|雑記

こんにちは、よりそう広報のタカダです!
そろそろ8月も終わりですね。外に出て誰かと話す機会が減ってしまうと、なんだか時間があっという間に経ってしまうように感じませんか?
私は最近、身近な人との会話から「え、もうそんな時期……?」と思う出来事がありました。
いつも「よりそうってなんだっけ?」と考えてばかりの当noteですが、たまには実録をもとにしたエントリーをお届けできればと思います。

というのも、最近実家の母(60代)と話した際にこんな告白を受けました。
「エンディングノートを無料でもらえるって書いてあったから、あなたの会社の資料を請求したわ(笑)」

もともと計画性のある(そしてお得情報が大好きな)母の性格や、私が葬儀関連の会社に勤めているという状況からして当たり前に発生しそうな発言なのに、とても意外に感じたのを覚えています。

なんでそんなに意外だったのか?その疑問を解消してみたくて、同年代の友人に「もし自分の親からエンディングノートの存在を打ち明けられたら、あなたはどう感じる?」と質問したところ、「あんまり嬉しくないかも……」と浮かない顔。
申し訳ないなと思いつつも「それはなぜ?」と質問を重ねたところ、「まだ親が死ぬことを考えたことがないからかな」と教えてくれました。

そこで気づいたのですが、たぶん私が感じた《意外な印象》も同じところからきていて、母といつかお別れしなければならないことを自分事化できていないのです。
しかし、思えば母ももう60代。平均寿命よりまだまだ若いとはいえ、確かにそんなことを考え始める時期なんですよね。自分も身構えておかなければならないのか、と気の引き締まる思いになりました。
そして、自分の希望を伝えることで子供に迷惑をかけまいと動く母の気遣いに感謝を覚えるとともに、「(何かあったときは実家の棚という棚をひっくり返してノートを掘り当てるぞ……)」と心に誓ったのでした。

さて、「母がエンディングノートを準備し始めた」という出来事に対し、私は(紆余曲折はありながらも)職業柄スッと引き受けられたのですが、普通は前述の友人のように面食らってしまうものなのだと思います。
正直言って、《親に万が一のことが起こったらどうしよう……》と常日頃考えるわけではありませんよね。離れて暮らしていて、連絡頻度も少ない場合はなおさらなのではないでしょうか。

もちろん具体的に親子で考える機会を持つに越したことはないと思うのですが、親子間の距離感や親の考え方次第では難しいですよね。私も親の終活に関しては探り探り情報を収集しています。
嫌な話ですが、場合によっては親子で人生の終わりに関する話をする間もなく、突然お別れすることになるケースだってありえます。
そこで万が一の事態に私たち子どもができる備えは何か考えた時、「突然お別れがやってくるケースもあると認識しておくこと」「《予備知識として》お葬式について知ること」の二つが思い浮かびました。
親子関係に限らず、大切な人とのお別れはいつも不意にやってきます。自らが突然世を去ってしまうことだってあるでしょう。まだ若いとそんなタイミングはあまり多くありませんが、万が一の事態を想定するだけで行動は変わるのではないでしょうか。

逆に、もし親御さんの立場でエンディングノートを書いている方がこの記事を読んでくださっている場合、僭越ながらお願いしたいことがあります。
もしお子さんにエンディングノートの存在を教えたい場合、先に少しずつ《人生の終わりについて考えている》ということを伝えてみて下さい。

たぶん、親御さんから突然エンディングノートの存在を告白されたお子さんは結構な確率で動揺すると思います。「なんでそんなことをするんだ」と怒ったり、「いまはその話を聞きたくない」と話自体を拒否されることもあるでしょう。
子どもからしたら、親が旅立ってしまう可能性なんて考えたくないことの筆頭です。ただ、親本人から「将来は自分が先に死ぬんだよ」と言われた場合は話が変わってきます。可能であれば、親御さんの立場から少しずつ《親自身が旅立ちの準備をしていること》を伝えてもらいたいのです。
おそらく私が母のエンディングノートについて受け入れられたのは、母からあらかじめ「自分のお葬式は~」「自分が死んだら~」という希望を少しずつ聞いていたからだと思います。《自分の親はそういうことを考えているんだ》という認識ができているだけで、お子さんの受け入れ方は変わってくるのではないでしょうか。

母からの一言をきっかけに、なんだか偉そうに子どもの立場からいろいろ書いてしまいました。
ただ、「万が一のことが起こって初めて葬儀について調べ始めた」「お葬式に後悔を残している」という方が多い以上、少しでも早い段階から情報を仕入れることで万が一のときに後悔なくお別れに向き合える方が一人でも増えることを願ってこのエントリーを書いてみました。
文章を書きながら「私ももっと親と会話しなければなあ……」と自省したタカダなのでした。

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