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葬儀の会社に転職したら人生観が変わった件|雑記

こんにちは、よりそう広報のタカダです!
弊社は「リモート勤務できる職種の人は原則的に自宅で作業する(意訳)」という規定になっており、私も自宅でこのnoteを書いています。
それでもたまに取材対応などで出社して、他の出社メンバーと他愛のない話をすると「ううっ、懐かしい、この感じ……」と目頭を押さえたくなってしまいます。こんな情勢、早く終わってほしいですね。

さてさて、弊社も毎月のように新しいメンバーが入社しております故に「なんで入社を決めたのか」を聞く機会もぼちぼちあるのですが、今回は私の入社理由や入社してからの変化などを書いてみようと思います。

▼結構どうしようもない、入社した動機

私は4年前・28歳でよりそう(当時の社名は「みんれび」)に入社したのですが、実は最初から葬儀業界を目指していたわけではありませんでした。
デザイナーからのキャリアチェンジを目指していた私は、いろんな企業さんとの面談で《広報職》の存在を知ります。「えっ、私がまさにやりたいこと!」と求人を探し回っていたところ、未経験可の求人が出ていた弊社と出合ったのです。

入社したてのころは「ネットで葬儀を提供するとか、イケてるじゃん!」「お坊さんをネットで手配とか、すごいアイディア!」くらいの小学生並みの感想を抱いて仕事をしていたのですが、入社4か月くらいで関わった新聞記事の掲載をきっかけにものすごく認識が変わりました。

内容は、生活苦を背景に葬儀をあげられずに死体遺棄容疑で逮捕されてしまう事例の増加を引き合いに、各自治体が提供する葬祭扶助と弊社の火葬式プランを紹介し、弊社スタッフがコメントを寄せるというもの。

掲載された新聞を手に取ったとき、「本当に必要な人に広く届けるべきサービスなんだ」「必要なサービスだからこうして新聞に載せてもらえたんだ」という実感が強く湧いたことを覚えています。

▼人生観、めっちゃ変わった

同時に、自身の死生観について深く掘り下げる機会が増えました。仕事柄お葬式や終活に関する記事を多く読んでいるということもありますが、ときにエンディングノートを手に取り、ときに仏教の教えに触れ、ときに記者さんと意見交換をするなかで、「どう生きて、どう死にたいか」繰り返し考えるようになったのです。
また、弊社に寄せられたお客さまの声の中には素敵なエピソードが含まれていることも多いです。「故人の好きな○○を棺に入れてあげることができました」「温かい雰囲気で故人らしく見送ってあげることができました」などの感想を読むと「(え、私もこんな風に見送られたい……)」と思ったり。「どうやったら自分の家族にこんな風に思ってもらえるような死に方ができるかな」と逆算して考えるようにもなりました。

すると不思議なことに、以前に比べてすごくポジティブに生きられるようになりました。以前は結構「私なんて生きていてもしょうがない存在なんだ……」などと自意識過剰なことを考えていたのですが、《色即是空》という理念に触れて些末なことは気にしない性格に。
また、お客さまの多様なエピソードに触れて人に優しくなれたような気がします。残した家族に快く送ってもらうには自分の生前のふるまいを正さなければならない、ということに気付いたからなのですが。笑 周囲にとって心地いい対応をするにはどうしたらよいか?を考え、研究するうちに、とげとげしい心でいてもしょうがないことに気付きました。
また、本当に多様なお客様のお声に触れることで、他人に対して勝手な期待を抱いて押し付けることがなくなり、周囲の人と関わることも苦ではなくなりました。
故人さまを手厚く見送りたい人から費用・工数を最小限に抑えたい人まで、弊社には様々なお問合せをいただきます。良し悪しではなく、「人それぞれに様々なバックグラウンドや考え方がある」ということなのだと思います。それに気づけたことは、人生の中でも貴重でした。

あと、自慢じゃないんですが(いや、自慢かもしれない。笑)人生の節目に携わるビジネスに関心を持って集まってくる人はみんな優しいのか、弊社はビジネスマインドと人のぬくもりを共存させている人が多いです。お客さまとの接し方や仕事との向き合い方について意見交換したり、時には指摘し合うことができる心理的安全性が高い環境で仕事をすることで、仕事への考え方も変わりました。
業務内容と環境の両方が自分に向いていて、いい方向に変わることができたということですね。

▼私にはいいことがあったので

端的に言うと、この仕事に携わるようになってから生きるのがだいぶ楽になりました。平日は起床時間の半分を仕事に割いているわけで、人生に何らか影響を与えるのは当然と言えば当然なのですが、私の場合は仕事のお陰で人生観がいい方向に変わったのでラッキーな方なんだと思います。

一般的には若いうちから人生の終わりについて考える機会はそう多くはないでしょうし、無理に知識を詰め込んだり根詰めて考える類のものでもないとは思います。
ですが、場合によっては私みたいに人生が変わるレベルでいろんな気付きを得て「わ、考えてみてよかった!」となることもあるかもしれません。
そうでなくとも、若いうちから人生の終わりについて考えるのは悪いことじゃないと思うのですよね。自分の人生を思った通りに終えるために必要なことは何か考えはじめると、きっと、たぶん、ちょっとだけ人生を豊かに生きられるようになります。

「今後の人生どうしたもんかなー」と思っている人にこそ、人生を終わりから考えてみてほしいなー。などと思うタカダなのでした。

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