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心を通わせる幸福感

「もう歩いた?」「うちまだなんだー」「全然大丈夫だよ!」

母同士の会話は、こうした育児の“情報”的な内容が8割以上を占める事がほとんどだ。もちろんそれはとても参考になるし、そういう話ができる相手がいるだけでもとてもありがたい。母たちはいつだってそうやって、日々の健闘を称え合いながら互いにエール交換をしているのだ。

だけど私は、そうした情報ばかりの会話の海に浸かりながら、いつもどこかで虚しさと寂しさを抱えていた。

ーーちがうんだよ。情報交換がしたいんじゃない。本当はその背景にある、気持ちのシェアがしたいんだよ。あなたが何をどう感じていて、私があの時どういう気持ちだったか。そのシェアがしたい。答えなんかいらなくて、ただただ心が通った会話がしたい。それだけなんだよ。ーー

ずっとずっとそう思っていた。

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ーーあぁ、なんてしあわせなんだろう。ーー
私は今、心からそう感じている。

母になってからずっと、心を通わせることができる居場所がなかった。
どこに行ってもどこか虚しい。自分たち親子だけが社会から取り残されたような、そんな感覚。

良くしてくれる人はたくさんいるのに、どこかずっと心が「さみしい」と言っていた。こんなことを言ってしまったらこれまでに出会った人たちを否定してしまっているようで気が引けるのだけど、これはあくまであなたの否定ではなく、私の問題。たぶん、私の心が閉ざしていたのだ。

それがどうしてなのかは自分でもわからない。ずっと子どもを盾にして、『◯○君の母』という仮面を脱ぐことができずにいた。

しかし、ずっと孤独だった私の世界に、朝のカーテンを開くようにサーッと光が入り込んできた。

居場所があるということは、気持ちをシェアできる仲間がいるということは、それだけでこんなにも幸福な気持ちを感じられるものなんだなぁ。それはもしかしたら、お金や名誉を手にすることよりずっとずっと貴重な財産なのかもしれない。

そうして私が他の場所でもらった幸福感を、今度は私がそういう居場所を作ることで誰かに回していきたい。そうやってぐるぐると幸せの輪が広がっていったらうれしい。そんな想いではじめたYorimichi。まだまだ手探りだけど、心からホッとできる、そんな場所にしていきたいです。

※写真は昨日開催した『親子ゆるゆる里山あそび』の様子。ビスケット作りをしたり、庭や土間で遊んだり、部屋でまったりしたり。

午後はコーヒーを片手に、大人の気持ちのシェアの時間。今日のテーマは『子育てサークルに辿り着いた経緯とその気持ち』。そこから派生して、『私が育児で大切にしたいこと』の話など。

「子育てがさ、全然楽しくないなって感じてた時期があってね。ホントつらいとしか思えなくて。でも、こういう場に出会ってすごく変わったよ。」
ぽつりぽつりと噛みしめるようにそう話してくれた参加者のみなさん。今日もありがとう。

午後は毎回何かテーマを設けてシェアの時間を作りたいと思っています。それにしても私、こういう場のファシリテーター的なことがもうちょっとちゃんとできるようになりたいなぁ。(汗)

Dec.16.2019
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